夏の庭の草取り、今年は何回されましたか?
抜いても抜いても、2週間もすればもう元通り。え、もう生えてるの???と、うんざりした経験のある方も多いのではないでしょうか。気象庁のデータでは、2025年の名古屋の猛暑日(最高気温35℃以上の日)は44日もありました(確認日: 2026年8月)。この炎天下での草取りは、正直かなりの重労働です。
そんな雑草の悩みに対して、「グランドカバー」という植物を植えて対策する方法があります。防草シートや砂利と違って見た目が緑で、庭の景観を良くしながら雑草を抑えられるのが特徴です。
この記事では、そもそもグランドカバーとは何か(雑草と何が違うのか)から、雑草対策におすすめの種類、逆に「植えてはいけない」と言われる種類まで、わかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
⇒庭の草取りの負担を減らしたい方
⇒新築の外構計画で、雑草対策をどうするか考えている方
⇒グランドカバーが雑草対策になる仕組みと、場所別のおすすめの種類
⇒繁殖力が強すぎて後悔しやすい「植えてはいけない」種類
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グランドカバーとは? 雑草との違い
グランドカバーとは「地面を覆うために植える植物」のこと
グランドカバーとは、地表を覆って、むき出しの土を隠すことを目的に植える植物のことです。「グラウンドカバープランツ」や「地被植物(ちひしょくぶつ)」とも呼ばれ、環境用語の解説でも「裸地化を防ぎ、雑草の繁茂を抑えて地面を緑化する植物」と説明されています(確認日: 2026年8月)。
代表例は芝生です。ほかにも、背が低く、横に這(は)うように広がる性質を持つ植物がグランドカバーとして使われます。ようは「地面に敷く、生きた緑のじゅうたん」とイメージしていただくとわかりやすいと思います。
グランドカバー=じゅうたんのように地面を覆うことを目的に植える、背の低い植物のことです。
雑草との違いは「意図して植えたかどうか」
実は、植物としての性質だけを見ると、グランドカバーと雑草はよく似ています。どちらも丈夫で、放っておいても広がる力が強い植物です。
では何が違うのかというと、「人が意図して植えたかどうか」です。頼んでもいないのに勝手に生えてきて景観を乱すのが雑草。一方グランドカバーは、その「丈夫で広がりやすい」という雑草のような強さを、人間の側が計画的に利用する植物です。
だからこそ、種類選びを間違えると、グランドカバー自身が広がりすぎて「雑草化」し、手に負えなくなることもあります。この話は記事の後半で詳しく取り上げます。
同じ「強い草」でも、コントロールできればグランドカバー、できなければ雑草。この紙一重の関係を知っておくことが、後悔しないグランドカバー選びの第一歩です。
なぜグランドカバーが雑草対策になるのか
雑草の多くは、地面に落ちた種が日光や地面の隙間を得て発芽し、育ちます。グランドカバーで地表をびっしり覆うと、葉が日光を遮って地面に光が届かなくなり、雑草の発芽や生育が妨げられます。また、地面がすでに覆われているため、雑草が育つ隙間そのものも減ります(園芸情報サイトの解説・確認日: 2026年8月)。
つまり、雑草が必要とする「光」と「場所」を、先回りして味方の植物に取らせてしまう、という考え方です。
ただし注意点もあります。グランドカバーが地面を覆いきるまでの間は、雑草も一緒に生えてきます。効果が出るまでに時間がかかることは、あらかじめ知っておきたいところです。
地面を覆って「光」と「場所」を先取りするのが、グランドカバーの雑草対策の仕組みです。
雑草対策におすすめのグランドカバー4種
ここからは、雑草対策としてよく使われる代表的なグランドカバーを4種ご紹介します。選ぶときのポイントは「日当たり」「常緑(冬も緑)かどうか」「手入れの手間」「人が歩く場所かどうか」の4つです。
クラピア 成長の速さで一気に地面を覆う
クラピアは、日本に自生するイワダレソウという植物を品種改良して生まれたグランドカバーです。最大の特徴は成長の速さで、緑化資材会社の試験では、植え付けから5か月で968倍に増殖し、同じ条件の芝(ヒメコウライシバ)の42倍を大きく上回ったというデータがあります(確認日: 2026年8月)。
背が低いまま横に広がるので芝刈りのような頻繁な手入れは不要とされ、初夏には白い小さな花が咲きます。品種改良によって種子ができない性質(不稔性)になっているため、種が庭の外に飛んで野生化する心配が少ない点も特徴です。1日20人程度が通行する程度の踏みつけには耐えるとされており、お子さまが遊ぶ庭にも使われています(日本芝ほど踏みには強くありません)。
とにかく早く、広い面積の地面を覆って雑草対策をしたい方に向くのがクラピアです。
クラピアのデメリットも正直に
ただ、良いことばかりではありません。「クラピア デメリット」と検索する方が増えているように、植えてから気づく弱点もあります。
まず、クラピアは常緑ではありません。気温が下がると紅葉して休眠し、冬の間は茶色くなります(販売元のQ&Aでは、日平均気温10℃以下で徐々に休眠に向かうとされています。確認日: 2026年8月)。「冬も緑のじゅうたん」を期待していると、少しがっかりするかもしれません。
また、生長には1日3時間以上の日照が必要とされ、日陰の多い庭には不向きです。手入れも「植えっぱなしでゼロ」ではなく、年1〜2回程度の刈り込みが推奨されています。放っておくと花壇や通路にどんどんはみ出していきます。
さらに、実際に育てている方からは、花にミツバチなどの虫が集まりやすい、蝶が卵を産んで毛虫が発生した、といった報告もあります。花をこまめに刈り取ることで虫の飛来は減らせますが、その分手間は増えます。小さなお子さまが裸足で遊ぶ場所に植えるなら、花の時期の管理は考えておきたいところです。
クラピアの主なデメリットは「冬は茶色になる」「日陰に弱い」「完全放置はできない」の3つ。ここに納得した上で選べば、優秀なグランドカバーと言えるでしょう。
タマリュウ 常緑で日陰に強い定番
タマリュウ(玉竜)は、日本の林などに自生するジャノヒゲ(リュウノヒゲ)の小型品種です。常緑の多年草なので、冬でも緑のまま。園芸図鑑でも「日なたから日陰までほとんど場所を選ばず、植えっぱなしで手がかからない」とされる、昔からの定番です(確認日: 2026年8月)。
建物の北側や樹木の足元など、日当たりの悪い場所は雑草対策の悩みどころですが、タマリュウはそうした場所でも育ちます。成長がゆっくりなので、広がりすぎて暴れる心配が少ないのも安心材料です。
一方で、踏みつけには強くないため、人がよく歩く場所には向きません。また、成長がゆっくりな分、地面を覆いきるまでには時間がかかります。
「常緑」「日陰に強い」「手間いらず」の三拍子がそろったタマリュウは、日当たりの悪い場所の雑草対策の第一候補です。
シバザクラ 日当たりのよい場所で春に花のじゅうたん
シバザクラ(芝桜)は、常緑で地面を覆いつくすように密生し、土の流出も防いでくれる植物です。4月上旬から5月下旬ごろ、一面にピンクや白の花を咲かせます(確認日: 2026年8月)。雑草対策をしながら、春には花のじゅうたんまで楽しめるのが最大の魅力です。
日なたと水はけのよい土壌を好み、乾燥に強いため、傾斜地や石垣まわりにもよく使われます。
注意したいのは過湿・蒸れに弱いことです。水はけの悪い場所に植えると、高温多湿の時期に株が蒸れて枯れやすくなります。名古屋の夏はまさに高温多湿ですので、植える場所の水はけと風通しは事前に確認しておきたいポイントです。
日当たりと水はけのよい場所なら、シバザクラは雑草対策と春の景観を両立できる選択肢です。
ダイカンドラ タネからまけて費用を抑えやすい
ダイカンドラ(ディコンドラ)は、丸く小さな葉が密に茂るグランドカバーです。ほかの3種と違い、造園用のタネが大袋で販売されていて、庭にばらまいて育てることも容易とされています(確認日: 2026年8月)。苗を1つずつ並べて植えるより、費用を抑えて広い範囲を緑にしやすいのが特徴です。
緑葉タイプは日なたから半日陰まで対応でき、耐陰性(日陰に耐える性質)もあります。
弱点は寒さです。完全な常緑ではなく、冬は葉が傷んだり、冷え込みの強い年は葉が枯れたりします。ただ、株や根は残り、春になればまた芽吹いてきます。よく歩く場所への植え付けは、避けた方が無難という解説もあります。
費用を抑えながら広い範囲をカバーしたい方には、タネからまけるダイカンドラという手があります。
4種の比較 常緑かどうか・手入れの手間
4種の特徴を表にまとめます。
| 種類 | 向く場所 | 冬の状態 | 手入れ |
|---|---|---|---|
| クラピア | 日なた | 茶色く休眠 | 年1〜2回刈込 |
| タマリュウ | 日なた〜日陰 | 常緑 | ほぼ不要 |
| シバザクラ | 日なた | 常緑 | 蒸れに注意 |
| ダイカンドラ | 日なた〜半日陰 | 葉が傷む | 少なめ |
こうして並べると、どれが一番というより、場所との相性で選ぶものだとわかります。日なたの広い庭ならクラピア、北側の通路脇ならタマリュウ、南向きの法面(のりめん=斜面)ならシバザクラ、という具合です。
グランドカバー選びに万人共通の正解はありません。大切なのは、植える場所の日当たり・水はけ・歩く頻度に合っているかどうかです。
植えてはいけない? 注意が必要なグランドカバー
検索すると「グランドカバー 植えてはいけない」という言葉がよく出てきます。植物そのものが悪いわけではなく、繁殖力が強すぎて、一般の庭では制御しきれなくなりやすいという意味です。代表的な3つをご紹介します。
ミント 「ミントテロ」と呼ばれるほどの繁殖力
ハーブとして人気のミントですが、地植えは要注意です。地下茎(地中を横に伸びる茎)で爆発的に増え、一度広がると完全に駆除するのが難しいため、園芸の世界では「ミントテロ」という物騒な言葉があるくらいです(造園会社の解説・確認日: 2026年8月)。
香りにひかれて庭の隅に植えたら、数年後には庭中ミントだらけ、というのは笑えない話です。楽しむなら鉢植えにするのが安心とされています。
ワイヤープランツ 切れた茎からも増える
針金のような茎に丸い葉がつくワイヤープランツは、見た目がおしゃれで人気があります。ただ、根や茎の断片からでも増殖するほど繁殖力が強く、放っておくと他の植物に絡みついて生育を妨げたり、フェンスや壁に広がったりするとされています(造園会社の解説・確認日: 2026年8月)。
こまめに剪定できる方向けの植物で、「植えたら放置」を期待する場所には向きません。
ヒメイワダレソウ 外来種リストに掲載されている
ヒメイワダレソウ(リッピア)は、かつて雑草対策の定番として広く植えられた植物です。しかし外来種で繁殖力が非常に強く、庭の外に逸出(いっしゅつ=逃げ出して野生化すること)して、もともとその場所に自生していた植物を駆逐してしまう懸念が指摘されています。
このため、環境省がまとめた「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されており(区分は「重点対策外来種」とされています)、使用の自粛を呼びかけている自治体もあります(2026年8月時点。リストの内容は見直されることがあるため、最新情報は環境省の公表資料をご確認ください)。
先ほどご紹介したクラピアは、このヒメイワダレソウと見た目がよく似ていますが、別物です。クラピアは日本に自生するイワダレソウの改良品種で、種子を作らないよう改良されています。似ているだけに、購入時は名前をしっかり確認すると安心です。
「早く広がる」は、裏を返せば「制御が大変」ということ。繁殖力が強すぎる種類を安易に植えないことが、庭でも環境でも後悔しないポイントです。
「手入れ不要」をうのみにしない
植えるだけで雑草ゼロにはならない
「グランドカバー 手入れ不要」と検索する方も多いのですが、正直なところ、完全に手入れ不要のグランドカバーはないと考えておいた方が安全です。
地面を覆いきるまでの1〜2年は雑草も一緒に伸びますし、覆った後も、隙間から顔を出す雑草の抜き取りや、はみ出した分の刈り込みは残ります。実際にクラピアを育てている方の記録でも「雑草は生えてくる」と報告されています(確認日: 2026年8月)。
それでも、何も対策しない土のままの庭と比べれば、草取りの量は大きく変わってきます。「雑草をゼロにする魔法」ではなく、「草取りの負担を大幅に減らす対策」と捉えるのが現実的です。
グランドカバーに期待してよいのは「雑草ゼロ」ではなく「草取りの大幅な軽減」です。
防草シートや砂利との組み合わせが現実的
庭のすべてを植物で覆う必要はありません。家の裏や物置まわりなど、普段目にしない場所は防草シート+砂利で固め、リビングから見える場所や玄関アプローチはグランドカバーで緑に見せる、という使い分けが現実的です。
特にこれから家を建てる方は、外構計画の段階で雑草対策まで決めておくことをおすすめします。住み始めてから雑草に悩んで後付けで対策するより、手間も費用も抑えやすくなります。10年後・20年後まで庭とつきあっていくことを考えると、最初のひと手間の価値は大きいと言えるでしょう。
「見せる場所はグランドカバー、見せない場所は防草シート+砂利」。この使い分けを外構計画の段階から考えておくことが、無理のない雑草対策につながります。
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まとめ
グランドカバーとは、地面を覆うことを目的に植える背の低い植物のことです。勝手に生えて困るのが雑草、意図して植えて味方につけるのがグランドカバー。同じ「強い草」でも、この違いがあります。
雑草対策としては、地面を覆って「光」と「場所」を先取りすることで、雑草を生えにくくします。日なたの広い庭にはクラピア、日陰にはタマリュウ、花も楽しみたい日なたにはシバザクラ、費用を抑えたいならダイカンドラと、場所との相性で選ぶことが大切です。クラピアのように優秀な種類にも、冬は茶色くなる、虫が来るといったデメリットはあるので、良い面と弱点をセットで理解してから選びましょう。
一方で、ミントやワイヤープランツ、ヒメイワダレソウのように、繁殖力が強すぎて後悔につながりやすい種類もあります。「早く広がる=良いこと」とは限りません。
草取りに追われる庭ではなく、緑のじゅうたんの上でお茶を飲みたくなる庭。想像するだけで、少しうれしくなりますね。。。これから名古屋・愛知で家づくりを考えている方は、建物のことだけでなく、庭の雑草対策も含めて外構計画を立ててみてはいかがでしょうか。10年後も「この庭にしてよかった」と思える住まいづくりを目指しましょう。





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