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構造用合板について少し考えてみた 

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構造用合板について少し考えてみた

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*写真はイメージです*

構造用合板とは、木造住宅を建てる上で重要な位置を占める建材です。全国の工務店で施工されている在来軸組工法や枠組み壁工法では、壁量で構造が計算されますが、規格に沿った構造用合板の壁倍率を用いることで、確実な構造設計をすることができるからです。

 

比較的安価で確実な剛性(硬さ)を得る建材として、現代の住宅に欠かせない材料となってきました。今回は、この構造用合板について、少し掘り下げてみてみようと思います。なぜ掘り下げるかと言うと!気になる事があるからです!

 

構造用合板とは

合板(べニヤ板)とは、丸太をカツラ剝きにした薄い板=単板を、接着剤で貼り合わせて作るものです。繊維方向が直交するよう5枚(5プライ9㎜厚)、7枚(7プライ15㎜厚)のように数枚を重ね、寸法変形を最小にしつつ強度を増すよう加工されます。

 

この合板のうち、建築基準法による「構造耐力上主要な部分」に用いる目的で作られるものが、「構造用合板」です。求められる構造基準に合うよう、その規格は日本農林規格 (JAS) で厳密に決められています。

 

構造用合板の種類

構造用合板の種類には、JAS規格で接着材の種類による特類(耐水)か1類かの分類と、品質による1級と2級の分類があります。特類に使われている接着剤は、主に常時湿潤状態でも性能を維持するフェノール樹脂接着剤。1類に使われているのは、主にメラミン樹脂接着剤です。

 

高度な性能が求められる1級の構造用合板には、主として広葉樹のラワン合板が使われてきましたが、熱帯雨林枯渇への配慮から、管理された森林による針葉樹合板への移行が進みつつあります。

針葉樹合板では、主にヨーロッパカラマツであるラーチ合板が使われています。輸入材に頼ってきた構造用合板ですが、最近では国産の広葉樹や針葉樹を取り入れたものも作られるようになってきました。しかしまだ道半ばです。

 

構造用合板のその他の規格

構造用合板のJAS規格は、接着剤や面材の規格のほかにもいくつかあります。合板の健康安全性を求めた「低ホルムアルデヒド合板」は、接着剤に使われるホルマリンの放散量の規格で、F ☆☆☆☆からF☆まで(星が多いほど放散臭が少ない)で分類するものです。

 

高気密住宅とともに問題化したシックハウス対策として、建築基準法改正によりホルムアルデヒド使用材料の内装使用制限が行われ、その時に生まれたJAS規格で構造用合板にも適用されています。また主にラワン材を食害する虫の防虫のために、「防虫処理合板」の規格もあります。

 

これらのJAS規格は、丸いマークで示された合板の種類とともに、構造用合板材料そのものに印字で表示され、使う側にも分かりやすく示されています。

 

構造用合板のサイズ

構造用合板のサイズには、主にどのようなものがあり、どう使われているのでしょうか。幅は、住宅モジュールに合わせて900㎜、910㎜、1000㎜、端部用等に955㎜、1220㎜があります。長さは良く使われるサイズに合わせて1800㎜~2730㎜が流通しています。

 

厚みについては、屋根下地・壁下地・床下地(根太仕様)で主に使われるのは9㎜、12㎜、15㎜、18㎜厚ですが、根太省略仕様の床では24㎜や28㎜厚も使われます。

 

1枚の単板(プライ)の厚みは通常2.0㎜~4㎜で、製品の厚みや性能に応じて3~5層重ね、多くても9層重ねで構成されています。

 

その他最近大臣認定され使われている構造用面材「Jパネル」は、厚み12㎜の国産針葉樹を3層重ねした36㎜厚となっていますが、構造用合板の番外編とでも言えそうです。

 

構造用合板の耐力壁と壁倍率

ここ飛ばしても大丈夫です!

 

では、構造用合板を耐力壁として使う場合の仕様はどのようになっているのでしょうか。

 

壁倍率とは、15㎜×90㎜断面の片筋交い壁を1としたときの壁の強さを相対的に規定したものです。

平成30年国交省告示では、構造用合板の壁倍率に、さらに高倍率な仕様が追加されました。軸組構法では、通常5㎜厚以上の構造用合板の片側施工で2.5倍であった壁倍率が、9㎜厚以上の構造用合板を、大壁仕様で従来のN50釘から高性能で径も小さいCN釘に変え、釘ピッチを150㎜間隔から75㎜の半分に縮めることで、片側施工でも壁倍率を3.7倍とカウントすることができるようになりました(床勝ち部分は受材断面等にも基準あり)。真壁構造も同様に3.3倍にカウント可能となりました。枠組み壁工法では、同じようにCN50やCN65の釘ピッチを縮めることで、壁倍率を3.7倍(12㎜厚以上だと最大4.8倍)に評価可能となりました。このことによって、耐震壁の設計に自由度が増し、耐震等級3の設計性能を実現することも容易になりました。

 

構造用合板は結露する?

ここからが本題と言っても良いかもしれません!

構造用合板の主なメリットは、壁内を筋交いによらずに剛性(強さ)を作り出せることで、外壁に断熱材を充填しやすくなることです。デメリットは何があるでしょうか。

因みに筋交いってこれです↓

構造用合板

 

構造用合板は、他の壁材に比べて透湿抵抗が高いため、湿気が逃げにくく、結露しやすいのではないか?という懸念を聞くことがあります。確かに構造用合板は、常時湿潤状態でも性能を維持する接着剤で貼り合わせてありますので、透湿性能については高くありません(透湿抵抗が高い)。

 

ただ、構造壁内には、まず湿気を入れないことが大前提です。(←これが気密化工事)外壁の壁構成と各層の性能をしっかり確認し施工されれば、有効に使うことができます。

 

 

常に生活空間の室内側が高湿と考え、室内側から湿気を入れないことです。基本の壁構成は、室内側から、室内側面材→防湿シート→断熱材(できれば防湿紙にくるまれた断熱材の耳を室内側に貼る)→構造用合板→透湿防水シート(湿気は抜きつつ外部からの水の侵入を防ぐ)→通気層(外気圧の調節)→外装材(室外側)、が正しい施工順です。室内から湿気の侵入を防ぎ、断熱材をきちんと施工して断熱材が断熱材としての性能を効かせられれる状態で施工してあれば、構造用合板に達した際には室内温度は届いていない(だろう)ため、外部との温度差での結露はしないという計算だからです。

 

また、構造用合板は、外部から壁内への湿度の侵入を防ぐことになります。もちろん、施工精度など気密不足によって室内から湿気が入る場合もあるので、家全体で壁体内に湿気や水が入り込む隙間が生じていないか、(←これが気密化工事)も重要な注意点です。

 

このように、構造用合板を有効に使う壁体内結露計算をする事をお勧めします!【多分大丈夫です】という根拠のない言葉に騙されて数千万円を払いたくはないはずです!仮に壁体内結露がおきて柱や土台と言う構造上主要な部分が腐っても現行法では違反ではありませんので、そんな業者さんは確実に【責任回避して逃げます】。性能を維持するためには、湿度・防水・断熱の性能をきちんと管理することは、確実に必要になります!

結露

状況が揃えば結露すると思っていても良いと思います。そんなリスクを回避したい場合はダイライトやハイベストウッドの様な透湿抵抗の低い材料を推奨します。

因みに

ハイベストウッド  構造用合板2.0

ダイライトMS2.3 透湿抵抗値2.3

あんしん合板 透湿抵抗値は8.0

構造用合板  透湿抵抗値は10.3

ノボパン   透湿抵抗値が12.4

 

まとめ

構造用合板についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。

 

耐火等の関係で、構造用合板でない耐力壁面材を使うこともありますが、構造用合板は依然として比較的安価でもあり、木造住宅にとって重要な建材です。熱帯雨林由来から、管理された森林由来のものへ、さらには国産材の有効な利用先として、まだまだ可能性が広がります。利用の際はそのメリット・デメリットを確認しつつ、使っていきたいですね。

 

 

 

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