「玄関はどのくらいの広さがあれば良いのだろう?」「玄関の広さの平均って何畳くらいなの?」と、間取り図を眺めながら悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
家を建てる際に、「玄関はどのくらいの広さが良いか」と悩む施主さんご家族にお会いすることは本当に多いです。来客時には玄関で対応することも多いですし、家に入って最初に目につく場所ということで、気になるのも当然ですよね。
狭すぎれば使い勝手が悪いことは想像に難くないですが、玄関は広ければ広いほど良い、という単純なものでもありません。広くした分だけ他の部屋が削られますし、実際に「広くしすぎて持て余している」という声も少なくないのです。
この記事では、玄関の広さの平均は何畳なのかを人数別の早見表で整理したうえで、玄関の広さを決める際のポイント、広めの玄関のメリット・デメリット、そして玄関の広さに関する失敗談まで、工務店の目線で分かりやすく解説します。これから家を建てる方、リフォームを考えている方が玄関の広さで後悔しないための情報ですので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を加筆・更新しました。
⇒玄関の広さの平均や、何畳あれば足りるのか知りたい
⇒玄関の広さで後悔したくない
◆この記事を読むと分かること
⇒家族の人数に合った玄関の広さの目安
⇒玄関の広さを決めるポイントと、よくある失敗談
玄関の広さの平均は何畳?【人数別の目安早見表】

まず、いちばん気になる「玄関の広さの平均」からお伝えします。
一般的に、玄関の広さは収納を含めて3畳前後が平均的といわれています。ただし、これはあくまで平均であって、ご家族の人数や玄関の使い方によって「ちょうど良い広さ」は変わってきます。
そこで、家族の人数に対する玄関の広さの目安を早見表にまとめました。いずれも、下駄箱などの収納を含めた広さの目安です。
| 家族の人数 | 玄関の広さの目安 | ひとことポイント |
|---|---|---|
| 2〜4人 | 2畳 | 収納が多いと手狭に |
| 4〜5人 | 3畳 | 平均的な広さ |
| 5人以上・来客が多い | 4畳 | 来客時にもゆとり |
表のとおり、2〜4人家族なら2畳、4〜5人家族なら3畳、5人以上や来客の多いご家庭なら4畳が目安といわれています。平均の3畳は、ちょうど4〜5人家族の目安にあたる広さですね。
個人的な意見としては、収納するものが多いご家庭で2畳としてしまうと、使い勝手が悪くなってしまう懸念があります。ご家族のニーズとして「大き目の収納が必要」なのであれば、2畳ではなく3畳、場合によっては4畳ほどにしておくと、玄関に物が散乱することもなくなります。
なお、ひと口に「畳」といっても、畳の大きさは京間・中京間・江戸間などの地域によって異なります。畳数はあくまで大まかな目安として捉え、人数ごとの目安の広さは「最低ライン」として考えていただくことをおすすめします。
人数ごとの広さはあくまで目安、どんな玄関をどんな風に使いたいかで検討するのがおすすめです
オガタ
「玄関の広さ」は土間・ホール・収納のどこまでを指すのか
ここで工務店の立場から、ひとつ注意していただきたいことがあります。それは、「玄関○畳」という数字が、どこからどこまでを指しているのかは、会社や図面によって違うということです。
玄関は、靴を脱ぐ土間(タイルなどで仕上げた、床の低い部分)と、靴を脱いで上がるホール(床の高い部分)、そして下駄箱やシューズクローク(靴のまま入れる玄関横の収納)で構成されています。同じ「玄関3畳」でも、土間とホールだけで3畳なのか、シューズクロークまで含めて3畳なのかで、実際に使える広さの印象はまったく別物になります。
例えば、収納込みで3畳の玄関と、土間とホールだけで3畳の玄関を比べると、後者の方がかなりゆったり感じられるはずです。逆に、収納込みの3畳を「平均どおりだから大丈夫」と思っていたら、実際に靴を脱ぐスペースは思ったより狭かった、、、ということも起こり得ます。
そのため、間取りの打合せでは「この畳数には土間収納やシューズクロークが含まれていますか?」と一言確認しておくと安心です。玄関の広さは「土間+ホール+収納」の合計で考え、どこまで含んだ数字なのかを確認することが、平均の数字に振り回されないコツと言えるでしょう。
玄関の広さは奥行きより横幅を意識する
玄関の広さを畳数で考えるときに、もうひとつ大切なのが「縦横の比率」です。
同じ畳数でも、横幅より奥行きの方を長く取ってしまうと、「狭く感じる」「使い勝手が悪い」と感じられやすくなります。複数人で並んで靴を脱ぎ履きするシーンを想像すると、横幅が足りない玄関は一列に並ぶしかなく、どうしても窮屈になってしまいますよね。
一般的には、玄関は奥行きよりも横幅を広めに取るのが目安といわれています。収納の大きさは各ご家庭で異なりますが、奥行きを削りすぎてしまうと、靴の着脱もかなり厳しい玄関になるのでおすすめしません。
畳数という「面積」だけでなく、横幅がしっかり取れているかという「形」も一緒に見ていただくと、平均的な広さでも使いやすい玄関に近づきます。
玄関の広さを決める際のポイント
玄関の広さの平均や目安が分かったところで、次は「わが家の玄関の広さ」を決めていく方法です。
玄関の広さを決める際には、「どのような使い方になるか」「現在の玄関の広さをどう捉えるか」「ご家族の人数」の3つの視点から考えるとスムーズです。
「どのような使い方になるか」に関しては、以下のような要望がないか、ご家族にリサーチすることから始めてみましょう。
- アウターも保管できる収納が欲しい
- 自転車などを保管したい
- アウトドア用品を収納したい
- ベビーカーや車椅子で乗ったまま入りたい
- 大人数の来客が多い
- スッキリ使い勝手の良い玄関にするため収納を大きくしたい
こうした要望が多いほど、玄関に求められる収納や土間のスペースは増えていきます。平均の3畳前後で足りるかどうかは、この「使い方」でほぼ決まると言っても言い過ぎではありません。
次に、「現在の玄関の広さに関しての意見」を検討してください。
「広すぎて持て余している」
「夫婦だけの現状では十分だけど、子どもが増えたらどうか」
「狭くて使い勝手が悪い」
「収納が足りず靴の着脱に不便」
といったように、意見が出てくるのではないでしょうか。
今お住まいの玄関は、いちばん身近な「実物大の見本」です。今の玄関を基準に「もう少し広く」「これくらいで十分」と考えると、畳数の感覚がつかみやすくなります。
最後に、「ご家族の人数」で考えてみましょう。先ほどの早見表のとおり、2〜4人家族なら2畳、4〜5人家族なら3畳、5人以上や来客の多いご家庭なら4畳が目安といわれています。
玄関にどの程度物を保管しておきたいのか、どのような玄関(スッキリしている、生活感があってもよいetc)を目指すのかと併せ、人数ごとの目安の広さを最低ラインとして考えていただくことをおすすめします。
広めの玄関のメリット・デメリット
狭いよりは広い方が良いと考える方は多いでしょう。狭い玄関のデメリットはいわずもがな、といったところもありますから、ここでは広めの玄関のメリット・デメリットをご紹介します。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 開放感がある | 施工費用が高くなる |
| 大きな荷物でも着脱しやすい | 他の居室のスペースが減る |
| 車椅子やベビーカーも楽に入る | 広すぎて持て余すことも |
| 手すりを付けても邪魔にならない | — |
| 外に持ち出す品々を保管できる | — |
| 来客時も窮屈にならない | — |
| 十分な収納でスッキリ保てる | — |
玄関を広くすればその他のスペースが減ってしまうのは致し方ない部分ではありますが、工夫次第で他のスペースが窮屈にならず、使い勝手も遜色ないものにすることはできます。
例えば、廊下をできるだけ減らして玄関ホールとリビングを近づける、階段下を玄関収納に使うなど、間取り全体で調整できる余地は意外とあるものです。
施工費用に関しては、玄関を広くした分の金額がどのくらい上がるかは、床の仕上げや収納の造作、間取り全体への影響によって変わるため、一概には言えません。ただ、玄関を広くすればその分コストがかかるのは事実です。その分をどうやって予算内に納めるかも、一緒に検討していくことが大切です。
間取りの工夫のアイデアは、こちらの記事にまとめています。
玄関の広さに関する失敗談

玄関の広さを決定する際のポイントと併せ、知っておいていただきたい失敗談もご紹介します。
- 狭くて使い勝手が悪い
- 広くしすぎてしまい持て余している
- 縦長にしたら実際より狭く感じてしまう
- 玄関収納を大きくしたら来客時に靴があふれてしまう
- 採光できず薄暗く狭く感じる
失敗談をみておけば同じ轍をふまずにすむね
パパ
そうね!しっかり見ておかなくちゃ!
ママ
狭くて使い勝手が悪い
他のスペースを広くするために玄関を狭くしてしまい、着脱や買い物帰りに窮屈感があるのが嫌だ、という声は多くあります。
とくに買い物帰りやお出かけからの帰宅時は、荷物も多く、玄関を複数人で利用するシーンも多くなりがちですよね。人数の目安を下回る広さにするのであれば、収納の量や横幅で補えるかどうかを、間取りの段階で確認しておきたいところです。
広くしすぎてしまい持て余している
「玄関が広すぎた」という失敗談も実は多いのはご存知でしょうか。
広くしすぎて持て余してしまう、これは玄関をどのように使いたいか、ご家族との意見のすり合わせが不十分だと起こりがちな問題でもあります。家の顔とはいえ、無駄に広すぎる玄関でその他のスペースが縮小してしまうのもいただけないですよね。
平均より広ければ安心、というわけではないのが、玄関の広さの難しいところです。
縦長にしたら実際より狭く感じてしまう
縦長の設計にしてしまったことにより、窮屈感があるという声もあります。
畳数としては平均並みでも、縦長の玄関は視覚的に狭く見えてしまいがちです。実際、複数人で玄関で着脱するシーンを想像すると、縦長は利便性にも欠けるのはいうまでもありません。
玄関収納を大きくしたら来客時に靴があふれてしまう
玄関の広さが狭すぎたり、玄関収納を大きくとりすぎて着脱スペースが狭くなってしまったりした場合の、ありがちな失敗談です。
来客時は特に、通常時以上に玄関を大人数で使うことになります。複数人が着脱できる幅を確保しておくと、靴があふれて脱げない、という事態は避けられます。収納を増やすほど、その分の土間の広さも一緒に考える必要があるわけです。
採光できず薄暗く狭く感じる
採光できていないと、玄関が薄暗く狭く感じてしまうもの。
また、換気も十分にできないことで、嫌な匂いがこもったり、空気のよどみが気になったりする方もいらっしゃいます。できれば換気もできると理想的ですが、最低限として採光できる作りにしておくと明るくなるので、玄関が実際以上に広く感じられますよ。
玄関を狭く感じさせないためのポイント

広さのある玄関でも、作り方によっては狭く感じることもあります。
「そこまでスペースが取れないので、平均より狭くても狭く感じない玄関にしたい」というご希望もあるでしょう。
ここでは、玄関を狭く感じさせないためのポイントをお伝えします。
- 間口を広くとる
- 暗くならないよう採光窓を設置する
- 階段下を玄関収納にするなどデッドスペースを活用する
- 季節外れのものは別収納へ移動する
- 鏡を設置する
暗いと狭く感じてしまうので、採光できるような作りにするのをおすすめします。
また、玄関先で嫌な匂いがしてしまう、空気が淀むといったことの対策としても、採光窓の設置はメリットになります。
先ほどお伝えしたように、縦長よりも横長のほうが利便性の向上だけでなく、視覚的にも広く感じられるため、横に広げる作りにするのもポイントです。
玄関収納をしっかりとりたい、となるとスペースの問題も出てきますね。
そのような場合には、階段を玄関の横や目の前(真ん中正面でなく横に)に配置し、その下を収納とすることでも十分なスペースが取れます。デッドスペースをあえて作り出し、有効活用すると垢ぬけた印象の玄関にすることもできますよ。
限られた玄関の広さを活かす収納の工夫や、土間収納で失敗しないためのコツは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
玄関の広さに関するよくある質問
最後に、玄関の広さの平均や目安についてよくいただく質問にお答えします。
Q.玄関の平均的な広さは何畳ですか?
A.収納を含めて3畳前後が平均的といわれています。ただし、家族の人数や使い方によって目安は変わり、2〜4人家族なら2畳、4〜5人家族なら3畳、5人以上や来客の多いご家庭なら4畳が目安です。畳の大きさは地域によって異なるため、畳数は大まかな目安として捉えてください。
Q.2畳の玄関は狭いですか?
A.2〜4人家族であれば、2畳でも十分に成り立つ広さといわれています。ただし、収納する物が多いご家庭では手狭に感じやすいため、玄関に何をどれだけ置きたいかを先に整理しておくことが大切です。横幅をしっかり確保し、採光を工夫すれば、2畳でも狭さを感じにくい玄関にすることは可能です。
Q.玄関を広くすると費用はどのくらい上がりますか?
A.床の仕上げや収納の造作、間取り全体への影響によって変わるため、一概には言えません。ただ、広くした分のコストがかかるのは事実です。玄関だけを切り出して考えるのではなく、他の部屋との広さの配分も含めて、予算内にどう納めるかを検討することをおすすめします。
Q.土間収納やシューズクロークは玄関の広さに含めますか?
A.会社や図面の表記によって、含める場合と含めない場合があります。この記事の人数別の目安は収納を含めた広さですが、「玄関3畳」と書かれていても、土間とホールだけの数字なのか、収納込みの数字なのかで実際の広さは変わります。間取りの打合せで、どこまで含んだ畳数なのかを確認しておくと安心です。
まとめ:理想的で使い勝手の良い玄関の広さにするために
玄関の広さは収納を含めて3畳前後が平均的といわれ、2〜4人家族なら2畳、4〜5人家族なら3畳、5人以上や来客の多いご家庭なら4畳が目安です。ただし、玄関の広さは広ければ良いというものではなく、狭くしすぎても使い勝手が損なわれてしまいます。
毎日出入りする場所ですから、ストレスを感じてしまう場所にするのはおすすめできません。
「どのくらいの広さが良いか、、、」と悩んだ時には、ご家族で玄関をどのように使いたいか、今の玄関の広さをどう感じているかをヒントに、最低ラインとしてご家族の人数にあった目安の広さから検討してみてください。
また、実際以上に狭く感じてしまったり、暗い・嫌な匂いがこもってしまったりするリスクを避けるためには、採光・採光窓の設置もおすすめです。
玄関に腰かけて靴を履けるベンチなど、限られた広さでも使い勝手を上げる工夫は、こちらの記事でも紹介しています。
図面の畳数だけでは、玄関の広さの感覚はなかなかつかめないものです。愛知県小牧市のモデルハウスで、実際の建物の玄関の広さや横幅の感覚を、ぜひ確かめてみてください。
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