鉄筋コンクリート造(RC造)のデメリット4選やメリットを解説

- 鉄筋コンクリート造(RC造)の評判ってどうなの?
- メリット・デメリットをしっかり知りたい
- RC造の住み心地や注意点が気になる
鉄筋コンクリート造(RC造)の家は耐久性や防音性が魅力ですが、実際に住んだときの快適性やデメリットが気になる方も多いのではないでしょうか。
特に「夏は暑い?」「建築コストは高い?」など、具体的な疑問が浮かびますよね。

そこで、オガタが、鉄筋コンクリート造(RC造)のメリットとデメリットを解説し、あなたのお悩みを解決します。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- 鉄筋コンクリート造(RC造)の特徴と魅力
- 口コミや評判からわかるメリット・デメリット
- RC造に関するよくある質問とその答え
RC造について詳しく知ることで、あなたにとってこの構造が本当に合っているのか判断できます。
特に、耐久性や安全性を重視して家づくりを考えている方には必見の内容です。
ぜひ最後までご覧いただき、理想の住まいを見つける参考にしてください。
鉄筋コンクリート造(RC造)のデメリット4選
この記事のもくじ

鉄筋コンクリート造(RC造)は耐震性や耐火性に優れる一方で、住み心地やコスト面でいくつかのデメリットがあります。
ここでは、RC造のデメリットを4つに分けて解説します。
デメリット①:カビ・結露が発生しやすい
鉄筋コンクリートは断熱性が低く、温度差が大きい環境では結露が発生しやすくなります。
結露が原因でカビが発生し、室内環境が悪化する可能性があります。
カビ・結露が発生しやすい理由
- コンクリートは熱を通しやすい素材のため、室内外の温度差が大きくなる
- 湿気を吸収しにくく、結露が溜まりやすい
対策方法
- 断熱材や防湿シートを使用して壁を補強する
- 換気をこまめに行い、湿度を調整する
- エアコンや除湿機を活用する
デメリット②:コストが高くなりがち
RC造は木造や鉄骨造に比べて建築コストが高い傾向があります。
コンクリートの材料費や施工の手間がかかるため、初期費用が大きくなります。
- コンクリートや鉄筋の材料費が高い
- 型枠工事やコンクリート打設など、手間のかかる作業が多い
コストの目安(坪単価)
構造 | 坪単価の目安 |
RC造(鉄筋コンクリート) | 約80万円~150万円 仕様によってはそれ以上 |
鉄骨造 | 約70万円~130万円 仕様によってはそれ以上 |
木造 | 約60万円~120万円 仕様によってはそれ以上 |

コストを抑えたい場合は、施工業者と事前に詳細な見積もりを取ることが重要です。
(上記は一例ですので木造の方が鉄骨造より高くなる場合も有ります)
デメリット③:夏は暑く冬は寒くなりやすい
鉄筋コンクリートは熱を蓄えやすい特性があります。
そのため、夏場は暑さがこもりやすく、冬場は寒さが抜けにくいという欠点があります。
- 夏:コンクリートが日中の熱を蓄え、夜間に放出するため部屋が暑くなる
- 冬:熱が外に逃げやすいため、暖房が効きにくい
- 高性能な断熱材を使用して外壁を補強する
- 窓ガラスに断熱フィルムを貼る
- 夏は遮光カーテンや遮熱シートを使用し、冬は床暖房を検討する
デメリット④:外気の影響を受けやすい
RC造は気温や湿度の変化によって外気の影響を受けやすい構造です。
- コンクリート自体が温度を伝えやすい素材である
- 断熱材の使用が不十分な場合、外気の影響が直接室内に伝わる
- 断熱材を充実させることで、温度変化を最小限に抑える
- 窓のサッシや扉の隙間を埋め、気密性を高める
鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐久性や安全性に優れる一方で、住み心地やコスト面での課題もあります。

これらのデメリットを理解し、事前に対策を講じることで快適な生活を送ることが可能です。
鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット3選

鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐久性や安全性に優れ、多くの建物に採用されています。
ここでは、RC造の主なメリットを3つに分けて解説します。
メリット①:耐火性がある
RC造はコンクリートと鉄筋を使用しており、燃えにくい構造です。
そのため、火災が発生した場合でも建物自体が燃焼しにくく、安全性が高い点が大きなメリットです。
- コンクリートは不燃材料であり、火災時に火が燃え広がるリスクが低い
- 木造住宅に比べて火災保険料が安くなる場合がある
建物構造別の耐火性
構造 | 耐火性 |
RC造(鉄筋コンクリート) | 非常に高い |
木造 | 低い(燃えやすい) |
鉄骨造 | 中程度(鉄が高温で弱くなる場合あり) |

RC造の耐火性は、住宅だけでなく商業施設や学校など安全性が重視される建物に採用される理由の一つです。
メリット②:耐震性が高い
鉄筋コンクリートは、コンクリートの圧縮強度と鉄筋の引っ張り強度を組み合わせた構造で、耐震性に優れています。
地震の揺れに対して建物が壊れにくい設計が可能です。
- 鉄筋が地震時の引っ張り力を吸収し、コンクリートが圧縮力を支える
- 重量があるため地震の揺れに対する安定感が高い
RC造は、建物の寿命を延ばしつつ、大地震のリスクにも対応できるため、安心して暮らせる構造です。
メリット③:防音性に優れている
鉄筋コンクリートは重く密度が高いため、防音性能が非常に高いです。
音の振動を遮断しやすく、生活音や外部の騒音を軽減します。
- 外部からの車の音や騒音が遮られやすい
- 隣の部屋や階上からの生活音が伝わりにくい
- ピアノやホームシアターなど音の響きを抑えたい場合にも適している
構造別の防音性能
構造 | 防音性能 |
RC造(鉄筋コンクリート) | 高い |
木造 | 中程度 |
鉄骨造 | 中程度 |

特に集合住宅やマンションでは、隣人や外部の音の影響が少ない点がRC造の大きなメリットです。
鉄筋コンクリート造(RC造)以外の構造のメリット・デメリット

建物にはさまざまな構造があり、それぞれに特徴があります。
ここでは、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)、木造の3つについて、メリットとデメリットを解説します。
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリット

SRC造は、鉄骨をコンクリートで覆った構造で、鉄骨造と鉄筋コンクリート造の長所を組み合わせたものです。
高層建築や耐久性が求められる建物に、よく使用されます。
- 耐震性が高く、大地震にも耐える構造
- 耐火性に優れ、火災時にも安全性が高い
- 重量があるため安定感があり、長期的に耐久性が期待できる
- 建築コストが高く、施工費用が嵩む
- 複雑な構造のため、工期が長くなる
- 重量があるため、地盤の強化が必要になる場合がある
S造(鉄骨造)のメリット・デメリット

S造は、鉄骨のみで構成される構造で、比較的軽量ながら高い強度を持つのが特徴です。
商業施設や中層ビル、工場などで採用されることが多いです。
- 軽量で地震時の揺れに強く、工期も短い
- 設計の自由度が高く、大空間や複雑なデザインが可能
- 地盤への負担が少ない
- 耐火性が低く、火災時には高温で強度が落ちる
- 防音性が低く、音が伝わりやすい
- 防錆(ぼうせい)処理をしないと劣化のリスクがある

防錆(ぼうせい)処理とは、 金属がさびてしまうのことを防ぐための作業を意味します。
木造のメリット・デメリット

木造は、古くから住宅建築に使われている構造で、特に戸建て住宅に採用されることが多いです。
自然素材を使うことで温かみのあるデザインが可能です。
- 他の構造に比べて建築費用が安く、低予算で家を建てられる
- 材料が軽いため施工が早く、改修や修繕も簡単
- 木材自体の断熱性が高く、夏は涼しく冬は暖かい住環境が作れる
- 耐久性が低く、湿気やシロアリの影響を受けやすい
- 防火性に欠け、火災時のリスクが高い
- 地震時には揺れが大きく、耐震補強が必要になる
構造別の比較表
構造 | 主な用途 | メリット | デメリット |
SRC造 | 高層マンション、公共施設 | 耐震性・耐火性が非常に高い | コストが高く、工期が長い |
S造 | 商業施設、中層建築 | 軽量で工期が短く、設計の自由度が高い | 防音性・耐火性が低く、錆のリスクがある |
木造 | 戸建て住宅、小型建築 | コストが安く、断熱性が高い | 耐久性が低く、防火性に課題がある |
建物を建てる際は、構造の特性を理解し、用途や予算、立地条件に合ったものを選ぶことが重要です。

各構造のメリット・デメリットを十分に比較し、自分に最適な選択をしましょう。
鉄筋コンクリート造(RC造)に関するよくある質問3選

鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐久性や防音性に優れた構造ですが、住み心地や機能性に関する疑問を持つ方も多いです。
ここでは、よくある質問3つにわかりやすく回答します。
質問①:コンクリートの家で後悔することはある?
鉄筋コンクリート造(RC造)の家に住んで後悔するケースもありますが、多くは住む前の準備や対策で解消できる問題です。
- 結露やカビの発生
コンクリートは断熱性が低いため、湿気がこもりやすく結露やカビが発生することがあります。対策として、断熱材の設置や定期的な換気が必要です。 - 建築コストの高さ
RC造は他の構造に比べて建築費用が高く、予算に余裕がないとコストオーバーにつながる可能性があります。 - 夏の暑さ・冬の寒さ
コンクリートは熱を溜めやすく、季節ごとの温度差を強く感じることがあります。冷暖房設備の工夫が重要です。
これらの問題を理解し、あらかじめ対策を講じれば後悔を減らせます。
質問②:鉄筋コンクリートの家でもうるさいの?
RC造は防音性能が高いとされますが、音が全く気にならないわけではありません。
- 窓や扉からの音漏れ
外部からの騒音は窓や扉などの開口部から入りやすいです。防音ガラスや気密性の高い窓への交換が効果的です。 - 上下階や隣接部屋の音
防音性が高いRC造でも、振動音や生活音が伝わる場合があります。
- 防音カーテンや窓用の防音フィルムを使用する
- 床にカーペットを敷いて振動音を軽減する
- 家具に防振ゴムを取り付ける

RC造は他の構造と比べて防音性が高いですが、音の伝わりを完全に防ぐには追加の工夫が必要です。
質問③:鉄筋コンクリート造の防音はどのくらいなの?
鉄筋コンクリート造(RC造)は、建物の構造の中で最も防音性能が高いと言われています。
- 外部騒音の軽減
コンクリートの厚い壁が、車や人の話し声といった外部からの騒音を大幅に遮断します。 - 生活音の軽減
隣室や上下階の生活音が伝わりにくいのがRC造の特徴です。
防音性能の比較
構造 | 防音性能 |
RC造(鉄筋コンクリート) | 非常に高い |
木造 | 音が伝わりやすい |
S造(鉄骨造) | 中程度(隙間がある場合は伝わりやすい) |
窓や扉などの開口部を防音仕様にすれば、さらに快適な住環境が実現できます。
まとめ:鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット・デメリットを把握しよう

- 鉄筋コンクリート造(RC造)は耐火性・耐震性・防音性に優れる構造。
- 建築コストの高さや結露、断熱性の課題。
- 安全性と快適性を求める人に適した選択肢。
鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐火性や耐震性、防音性に優れた構造で、多くの建物で採用されています。
一方で、建築コストや住み心地に関するデメリットもあるため、事前に理解しておくことが大切です。
鉄筋コンクリート造の住宅は、安全性や快適性を求める人に適した構造ですが、価格や住環境に関する課題をしっかり考慮することが重要です。

メリット・デメリットを把握し、自分のライフスタイルや予算に合った選択をしましょう。