冬の朝、カーテンを開けたら窓がびっしょり、、、そんな経験はありませんか?
モデルハウスや完成見学会では、床の色やキッチンはじっくり見ても、「窓の枠」まで確認する方は少ないのではないでしょうか。じつはこの窓の枠=サッシの素材しだいで、冬の結露のしやすさや冷暖房の効きが大きく変わります。
サッシの種類(枠の素材)は、大きく分けてアルミ・アルミ樹脂複合・樹脂・木製の4つ。どれを選ぶかで、住み始めてからの快適さと光熱費に差が出る可能性があります。
この記事では、サッシの枠素材4種類の特徴を、断熱性・結露のしにくさ・価格・メンテナンス性の面からわかりやすく比較して解説します。ぜひ最後までご覧ください。
⇒窓やサッシの種類を何となくでしか知らない方
⇒冬の結露や冷暖房費をできるだけ抑えたい方
⇒サッシの枠素材4種類(アルミ・アルミ樹脂複合・樹脂・木製)それぞれの長所と短所
⇒結露のしにくさ・価格・手入れのしやすさから見た、自分たちに合う選び方
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サッシとは? 窓の「枠」が家の快適さを左右する
サッシとはガラスを支える窓の枠のこと
サッシとは、ガラスをはめ込んで支えている窓の枠(フレーム)のことです。普段は「窓」とひとまとめに呼ばれることが多いため、枠だけを意識する機会はあまりないかもしれません。
しかし、窓は「ガラス」と「枠」でできていて、それぞれに素材や性能の違いがあります。ガラスにペアガラス(2枚)やトリプルガラス(3枚)があるように、枠にもアルミ・樹脂・木といった素材の選択肢があります。
「窓=ガラス」ではなく「窓=ガラス+枠」。この枠の素材こそが、今回の主役です。
夏に外から入る熱の約7割は窓などの開口部から
なぜ窓の枠がそれほど重要なのでしょうか。それは、家の中と外の熱の出入りが、窓などの開口部(窓やドアなど外に開いた部分)に集中しているからです。
建材の業界団体である一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の資料によると、夏に外から家へ入ってくる熱の約7割は、窓などの開口部からとされています(2026年7月確認)。冬も同様に、室内の熱の多く(同資料では約6割)が開口部から逃げていくとされています。
壁や天井の断熱ばかりが注目されがちですが、熱の出入り口として一番大きいのは窓。だからこそ、窓の性能を左右する枠の素材選びは、毎月の冷暖房費に直結すると言えるでしょう。
窓の性能は「枠とガラスの組み合わせ」で決まる
一つ注意しておきたいのは、枠の素材だけで窓の性能がすべて決まるわけではないという点です。窓の断熱性能は、枠とガラス(ペアガラス・トリプルガラス・Low-Eガラスなど)の組み合わせで決まるというのが業界の一般的な考え方です。
例えば、どれだけ枠が高性能でも、ガラスが1枚だけでは十分な断熱は期待できません。逆もまた同じです。
この記事では「枠」に絞って解説しますが、実際に窓を選ぶときは、枠とガラスをセットで考えることが大切です。ガラス側の話は、こちらの記事も参考にしてください。
サッシの種類は4つ 素材ごとの特徴を比較
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アルミサッシ 軽くて丈夫で安価、でも熱を伝えやすい
アルミサッシは、アルミ合金でできた枠です。軽くて丈夫、加工もしやすく、価格が安価でコストパフォーマンスに優れているため、日本の住宅で長く主流だった素材です。
一方で、アルミという金属には「熱をとてもよく伝える」という弱点があります。氷水を入れた金属のコップを想像してみてください。すぐにコップの表面まで冷たくなり、まわりの空気中の水分が水滴になってつきますよね。冬のアルミサッシでは、これと同じことが起こります。
外の冷たさが枠にそのまま伝わり、枠が冷え、室内の水蒸気が触れて結露になる。結露はカビやダニの原因になり、暖房の効率も下がってしまいます。
アルミサッシは「初期費用を抑えられるが、冬の結露と断熱には弱い」素材と言えます。
アルミ樹脂複合サッシ 性能と価格の中間、デメリットは?
アルミ樹脂複合サッシは、室外側がアルミ、室内側が樹脂(塩化ビニル樹脂)でできた、いわば「いいとこ取り」を狙った枠です。
外側は雨風や紫外線に強いアルミなので劣化しづらく、内側は熱を伝えにくい樹脂なので、アルミだけの枠に比べて断熱性・遮音性が高くなります。価格も「アルミより高く、樹脂より安い」中間帯で、現在の新築では採用の多いタイプです。
ただしデメリットもあります。室外側がアルミである以上、枠全体が樹脂でできたオール樹脂サッシに比べると断熱性はやや劣ります。「複合だから樹脂サッシと同等」というわけではない点には注意が必要です。
アルミ樹脂複合サッシは、性能と価格のバランスを取りたい方に向いた現実的な選択肢と言えるでしょう。
樹脂サッシ アルミサッシとの一番の違いは「熱の伝えにくさ」
樹脂サッシは、枠全体が塩化ビニル樹脂でできた枠です。樹脂サッシとアルミサッシの一番の違いは、素材そのものの熱の伝えにくさにあります。
大手サッシメーカーの公式資料(2026年7月確認)によると、樹脂はアルミの約1,400分の1しか熱を伝えないとされています。え、そんなに違うの?と思った方も多いのではないでしょうか(正直、初めて見ると疑いたくなる数字ですよね)。※資料によっては「約1,000分の1」とするものもあり、数値には幅があります。
同じメーカーの実験紹介では、室外0.6℃・室内25.3℃・湿度40.1%という条件で、アルミサッシの枠は水滴でびっしょりになった一方、樹脂窓は結露しなかったという結果が示されています(2026年7月確認)。枠が冷えにくいため結露が生じにくく、カビ・ダニの発生を抑えることにつながります。気密性・防音性に優れ、色の選択肢が豊富なのも特徴です。
デメリットは、アルミに比べて価格が高いことと、素材がやや重いこと(軽量化された商品もあります)。
樹脂サッシは「初期費用は上がるが、結露のしにくさと断熱性を重視したい方」に向いた素材です。樹脂サッシの耐久性や劣化が気になる方は、冒頭でご紹介した関連記事で詳しく解説しています。
木製サッシ 風合いは魅力、デメリットは価格と手入れ
木製サッシは、その名のとおり木でできた枠です。木も熱を伝えにくい素材で、大手サッシメーカーの資料ではアルミの約1,300分の1とされています(2026年7月確認)。断熱性・結露のしにくさに優れ、なにより木ならではの温かみのある風合いは、他の素材ではなかなか出せません。最近では防火認定を取得した商品もあります。
一方で、木製サッシのデメリットははっきりしています。4素材の中でも価格が高いことと、定期的な塗装などのメンテナンスが必要なことです。木は自然素材なので、手入れをせずに放っておくと劣化が進んでしまいます。
木製サッシは「手間とコストをかけてでも、性能と風合いにこだわりたい方」向けの素材と言えるでしょう。(定期的な塗装を「家を育てる楽しみ」と感じられる方には、むしろ相性のいい選択かもしれません)
4素材の比較まとめ
ここまでの内容を表にまとめます。
| 枠の素材 | 断熱性 | 結露のしにくさ | 価格の傾向 | メンテナンス性 |
|---|---|---|---|---|
| アルミ | 低い | 結露しやすい | 安価 | 手入れは楽 |
| アルミ樹脂複合 | 中間 | 複合なりに抑えられる | 中間 | 手入れは楽 |
| 樹脂 | 高い | 結露しにくい | 高め | 手入れは楽 |
| 木製 | 高い | 結露しにくい | 最も高い傾向 | 定期的な塗装が必要 |
※価格は「アルミ < アルミ樹脂複合 < 樹脂 < 木製」の順に高くなる傾向がありますが、具体的な金額は商品・サイズ・ガラス構成で大きく変わるため、あくまで傾向として捉えてください(2026年7月時点のメーカー資料に基づく整理)。
大切なのは、順位付けではなく「自分たちが何を優先したいか」で選ぶことです。
Q&A サッシの素材選びでよくある質問
Q1. 樹脂サッシとアルミサッシの違いは何ですか?
一言でいうと「熱の伝えやすさ」の違いです。大手サッシメーカーの資料では、樹脂はアルミの約1,400分の1しか熱を伝えないとされています(2026年7月確認)。そのため冬でも枠が冷えにくく、結露が生じにくくなります。一方、アルミは丈夫で安価という長所があります。「価格のアルミ、断熱と結露対策の樹脂」と整理すると分かりやすいでしょう。
Q2. アルミ樹脂複合サッシのデメリットは何ですか?
室外側にアルミを使っている分、オール樹脂サッシに比べると断熱性はやや劣ります。「複合=樹脂と同じ性能」と思い込んでしまうと、期待とのズレが生まれるかもしれません。とはいえ、外側アルミは雨風に強いという長所でもあります。価格・耐候性・断熱性のバランス型として、比較の基準に置くとよい素材です。
Q3. 木製サッシのデメリットは何ですか?
価格が高いことと、定期的な塗装などの手入れが必要なことです。手入れを怠ると劣化が進みやすいため、「建てた後、誰がどのくらいの頻度で手入れするのか」まで考えてから採用することが大切です。10年後・20年後の手入れまで想像できるかが、木製サッシ選びの分かれ目になります。
Q4. 結露を防ぐには枠の素材だけ考えればいいですか?
枠の素材だけでは決まりません。窓の性能は枠とガラスの組み合わせで決まりますし、結露は室内の湿度や換気の状況にも左右されます。「枠+ガラス+暮らし方」をセットで考えることが、結露に強い家への近道です。
Q5. 検討中の家のサッシの素材はどうやって確認できますか?
住宅会社に「この家のサッシは、どの素材ですか?」と一言聞いてみてください。仕様書やカタログに必ず記載がありますし、この質問に丁寧に答えてくれるかどうかは、その会社の性能への姿勢を知る手がかりにもなります。窓は後から交換しにくい部分だからこそ、契約前に確認しておくと安心です。
まとめ
サッシの種類(枠の素材)は、アルミ・アルミ樹脂複合・樹脂・木製の4つ。アルミは安価だが熱を伝えやすく、樹脂や木製は断熱と結露のしにくさに優れる一方で価格が高め、アルミ樹脂複合はその中間、というのが大きな整理です。
夏に外から入る熱の約7割は窓などの開口部からとされるように、窓は家の熱の出入り口の主役です。枠の素材選びは、見た目の話ではなく、冬の結露・毎月の冷暖房費・カビやダニといった健康面にまでつながる、暮らしの質の話と言えるでしょう。
どの素材が正解、という万人共通の答えはありません。初期費用を抑えたいのか、結露のない冬の朝を優先したいのか、風合いにこだわりたいのか。優先順位を家族で話し合い、枠とガラスの組み合わせまで含めて比較することが、後悔しないサッシ選びの第一歩です。
次にモデルハウスや見学会へ行く機会があれば、ぜひ「この家のサッシは、どの素材ですか?」と聞いてみてください。窓辺が結露で濡れない冬の朝は、想像している以上に気持ちのいいものです。10年後も「この家にしてよかった」と感じられる、心地よい住まいづくりの参考になれば幸いです。
※本記事の数値・性能に関する記述は2026年7月時点で確認した資料に基づきます。商品や仕様は変わることがあるため、最新の情報は各カタログ等でご確認ください。





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