お家の購入を検討中の方、キッチンのコンセント数について考えたことはありますか?
住宅カタログに載っている間取りには、最低限のコンセント数しか記載されていないことが多く、実際に住んでみると「足りなかった」と後悔する方が少なくありません。「新居に引っ越してすぐ、キッチンのコンセントが足りないことに気づいた」という声は、実はとても多いのです。
重要なことは、今後使う家電や使い方をしっかりと想像し、コンセントの数や位置を事前に考えることです。
とくに、キッチンではコンセントが足りないと家事の効率が大きく下がり、ストレスの原因にもなります。「家電は少ないから大丈夫」「設計図通りで問題ない」と思い込んでいると、後で不便を感じることになるのです。
そこで今回は「キッチンに必要なコンセントの数」や「使いやすい位置」に加えて、家電の消費電力と1つのコンセントで使える上限、カップボードのコンセント、増設の方法と費用の目安まで詳しくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
※2026年8月に、家電の消費電力と1,500Wの上限・カップボードのコンセント・増設の費用目安を加えて内容を更新しました。
【結論】キッチンのコンセント数は最低6つ!その理由とは?
キッチンの家電は、大きく分けると「コンセントに挿しっぱなしにしておく家電」と「使うときだけ挿す家電」の2種類があります。この2つに分けて考えると、必要なコンセントの数が見えてきます。
常時挿しっぱなしの家電(冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器など)
多くのご家庭でキッチンに置かれている主要な家電と言えば、以下の4つが挙げられます。
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 炊飯器
- オーブントースター
これらは使うたびにプラグを抜き差しするものではなく、コンセントに常に挿しっぱなしにしておく家電です。つまり、これらの家電を使用するためには、最低でも4つのコンセントが必要です。
使うときだけ挿す家電(ミキサー・コーヒーメーカーなど)
しかし、キッチンで使用する家電は4つだけではありません。たとえば、コーヒーメーカー・ホットサンドメーカー・ミキサーなども、キッチンでは頻繁に使われる家電です。
主要家電ほど毎日使うわけではないかもしれませんが、コンセントが足りないと家電のたびにコードを差し替えたり、延長コードを使ったりする手間が発生します。
とくに、冷蔵庫や電子レンジのように常に接続しておきたい家電も多いため、差し替え作業を繰り返すと、キッチンの使い勝手が悪くなり家事の効率が下がる原因となるのです。結論として、キッチンには最低でも6つのコンセントを設置しましょう。挿しっぱなしの家電用に4つ、使うときだけ挿す家電用に2つ、という内訳です。
もちろん、家庭にある家電の数や使用頻度により、必要なコンセント数は異なります。しかし、6つ程度の余裕を持ってコンセントを設置しておけば、キッチンの使い勝手が格段に向上し、家事の負担が軽減されますよ。
家を設計する際には、将来使うかもしれない家電が増えることを考えて、必要なコンセントの数をしっかりと確保しておくことが、キッチンをより快適に使うための大切なポイントです。
キッチン家電の消費電力一覧 1つのコンセントで使えるのは1,500Wまで
「電子レンジとトースターを同時に使ったらブレーカーが落ちた、、、」という経験はありませんか?
コンセントの「数」を考えるときに、あわせて知っておきたいのが家電の「消費電力(W・ワット)」です。実は、1つのコンセントで安全に使える電気の量には上限があり、一般的な住宅用コンセントでは合計1,500Wまでとされています。日本の家庭用の電圧100V×コンセントの定格15A(アンペア)=1,500Wという計算です。差込口が2口あるタイプでも、合計で1,500Wまでが目安とされています。
では、キッチンの家電はどのくらい電気を使うのでしょうか。主な家電の消費電力の目安は次のとおりです。
| キッチン家電 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| 冷蔵庫 | 150〜300W |
| 電子レンジ | 1,200〜1,400W |
| 炊飯器 | 350〜1,400W |
| オーブントースター | 1,000〜1,500W |
| 電気ポット | 700〜1,300W(保温時は約35W) |
| 食器洗い乾燥機(卓上型) | 600〜800W |
| ホットプレート | 700〜1,400W |
| コーヒーメーカー | 450〜650W |
※2026年8月時点の目安です。メーカーや機種により異なります。
こうして見ると、熱を使う家電は1つで1,000Wを超えるものが多いことが分かります。たとえば、電子レンジ(約1,300W)とオーブントースター(約1,200W)を同じコンセントで同時に使うと、合計約2,500Wとなり上限を大きく超えてしまいます。
1,500Wの上限を超えた使い方を続けると、ブレーカーが落ちるだけでなく、コードやプラグが発熱して火災につながるおそれもあります。
「最低6個」という数字は、単に便利だからというだけでなく、消費電力の大きい家電を1か所に集中させないためにも理にかなった数と言えるでしょう。
電子レンジ・冷蔵庫は専用回路が基本
消費電力の大きい家電には、「専用回路」(分電盤=ブレーカーの箱から、その家電のためだけに1本引いた電気の回路のこと)で電気を送るのが基本です。
たとえば電子レンジは、メーカーの公式FAQでも「壁のコンセントに単独で使用し、他の家電や機器をつながないように」と案内されています。また、冷蔵庫は24時間電気が流れ続ける家電ですので、タコ足配線での使用は避け、壁のコンセントに単独で挿しておくのが安心です。
新築の電気設計では、電子レンジや食器洗い乾燥機など大きな電気を使う機器が集まるキッチンまわりは、回路を分けて計画するのが基本です。設計打合せの際に「どの家電をどこで使うか」を伝えておくと、コンセントの数だけでなく回路の分け方まで含めて計画できますよ。
キッチンコンセントの失敗は位置と高さが関係している

キッチンに必要なコンセントの数については前章で説明しましたが、実は「位置」と「高さ」も重要なポイントです。
コンセントの位置や高さを誤ると、使い勝手が悪くなり、後々後悔することもあります。キッチンには冷蔵庫やカップボードなどの大きな家電が並ぶため、コンセントが見えにくくなったり、使いづらくなったりすることがあるのです。
また、大型家電の後ろにはホコリが溜まりやすく、放置すると火事の原因になることもあります。火災などのリスクを避けるためにも、コンセントは常に手が届きやすい位置に設置することが大切です。
さらに、キッチンに十分な数のコンセントがあっても、家電のコードが届かなければ延長コードを使う必要が出てきます。タコ足配線を使うこともできますが、新しいお家では、配線がゴチャゴチャしないようにスッキリと整理したいですよね。また、コードが届いてもピンと張った状態で使うと、家電が倒れやすくなり、コードに引っかかって転んでしまう危険もあります。
とくに、電気ポットや電気ケトルなど、熱湯を使う家電では火傷や事故のリスクも高くなるでしょう。
家事動線をスムーズにするだけでなく、生活の安全性を高めるためにも、コンセントの位置や高さには十分な配慮が必要です。
家の設計段階でこれらをしっかり考えておけば、日々の生活がもっと快適で安全になりますよ。
コンセントの高さの目安(床から何cm?)
高さの目安も簡単にご紹介しておきます(2026年8月時点の一般的な目安です)。
一般的な部屋のコンセントは、床から25cm前後の高さに設けられることが多いです。しかし、キッチンで家電を使う場所では、この高さでは低すぎて使いにくくなります。
カウンターやカップボードの上で家電を使う場所では、天板から10〜15cmほど上、床からおよそ100〜110cmの高さが目安です。かがまずに抜き差しでき、コードが作業の邪魔にもなりにくい高さです。また、冷蔵庫用のコンセントは、本体の背面に隠れて抜き差しできなくならないよう、冷蔵庫より高い位置に設けるのが一般的です。
コンセントの位置や高さの詳しい決め方は、こちらの記事で解説しています。
カップボード(食器棚)のコンセントは何個・どこに付ける?
カップボードとは、キッチンの背面に置く食器棚・収納家具のことです。電子レンジ・炊飯器・電気ポットなど、挿しっぱなしにしておく家電の「定位置」になることが多く、実はキッチンのコンセント計画の主役は、シンク側よりカップボード側と言ってもよいくらい重要な場所です。
カップボードのコンセントの数は、置く予定の家電の数に、予備を1〜2口足しておくのが目安です。前章までにご紹介した「最低6個」のうちの多くは、このカップボードまわりに集まることになります。
位置は、家電を置くカウンターの天板から10〜15cmほど上が目安とされています。また、1か所に差込口をまとめるのではなく、カウンターの左右に分けて設けておくと、消費電力の大きい家電が1つのコンセントに集中するのを防げるため、先ほどの1,500W対策にもなります。
家電を棚の中に収納する「家電収納タイプ」のカップボードを選ぶ場合は、スライド棚や蒸気排出の仕組みが付いているかも確認しておきましょう。(炊飯器の蒸気、意外とあなどれません)
炊飯器や電気ポットの蒸気が、コンセントやコードに直接当たる位置は避けましょう。湿気が差込口やコードに触れ続けると、劣化や漏電につながるリスクが指摘されています。
また、電子レンジなど、取扱説明書でアース(電気を地面に逃がす安全装置)への接続が求められる家電もあります。カップボードまわりのコンセントはアース端子付きにしておくと安心です。
後悔しない!キッチンコンセントの数や位置を決めるコツ

キッチンのコンセントの数や位置が重要なのは理解したけれど、実際にどう決めたらいいのか、悩んでしまうこともありますよね。
この章では、キッチンに最適なコンセントの数や位置を決めるためのポイントを4つご紹介します。以下の4つを参考にすれば、使いやすいキッチン作りがぐっと楽になりますよ。
キッチンにある家電を確認する
まずは、現在キッチンで使っている家電を一度リストアップしてみましょう。
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 炊飯器
- オーブントースター
- コーヒーメーカー
など、普段よく使う家電を思い浮かべてみてください。
事前に家電の配置とコンセントの数を確認しておくと、後から「足りなかった!」と慌てることがなくなります。どこにどんな家電を置くか、あらかじめ考えておくとスムーズに進むので、ぜひチェックリストを作って整理してみてください。
どこで家電を使うか考える
キッチンに必要なコンセントの数が決まったら、次に考えるべきポイントは「家電をどこで使うか」と「家電の使う頻度」です。
この2つをしっかり考えることで、コンセントの配置がもっと使いやすくなります。まず、冷蔵庫や電子レンジ・炊飯器など、毎日使う家電は、コンセントに常に差しっぱなしにすることが多いです。
そのため、毎日使う家電が近くにある場所には、最低でも4個のコンセントが必要です。次に、ミキサーやコーヒーメーカー・ブレンダーなど、頻繁には使わない家電についても考慮しましょう。
頻繁に使用しない家電は使うタイミングが限られているかもしれませんが、たまに使う時に便利なように、2〜3個のコンセントがあると便利です。家電の使用頻度や場所を考えて、必要な数のコンセントを設置すると、キッチンがより使いやすく感じられるでしょう。
コンセントの数は多めに設置する
「うちの家電はそんなに多くないから必要な分だけコンセントをつければ大丈夫」と思うかもしれませんが、将来的に家電が増えることも考え、コンセントは余裕を持って設置することをおすすめします。
今は家事を楽にしてくれる便利な家電がたくさんあります。たとえば、これから子どもが増えたり、ライフスタイルが変わったりする中で、食洗機や新しい調理家電を導入することを考えるかもしれません。
後からコンセントを増設するのは手間と費用がかかるので、最初から多めに設置しておくと後々便利です。
とくに、キッチンは家事をする場所なので、コンセントが足りないと不便を感じるでしょう。余裕を持って設置しておけば、家事がスムーズに進み、日々の生活がもっと快適になりますよ。
家具や家電の大きさを確認する
新築を建てる際にカップボードなどの家具を新たに設置する場合は問題ありませんが、今使っているキッチンの家具を新しい家でも使う予定がある場合は、サイズを事前に確認しておくことが大切です。
たとえば、大きめのカップボードや冷蔵庫を置く予定がある場合、コンセントが隠れてしまったり使いづらくなったりすることがあります。もし、冷蔵庫を買い替える予定があるなら、今より大きいものを置けるようにコンセントの位置を少し調整しておきましょう。
キッチン周りで延長コードやタコ足配線を使うリスク

キッチンは水や油を使う場所であるため、コンセントの設置場所には注意が必要です。
とくに、水回りやガスコンロの周辺にコンセントを設けることは、感電や火災のリスクを高めるため、絶対に避けなければなりません。また、コンセントの数が足りない場合、手軽に延長コードやタコ足配線を使うことを考えるかもしれませんが、いくつかのリスクがあるのです。
延長コードやタコ足配線には使用できる電力容量(多くの製品で合計1,500Wまで)が決まっており、容量を超えて使用するとブレーカーが落ちるだけでなく、最悪の場合は発火や火事を引き起こす原因にもなります。先ほどの消費電力一覧の章でご紹介したとおり、キッチンの家電は1つで1,000Wを超えるものが多いため、上限にすぐ達してしまうのです。
とくに、キッチンでよく使用する冷蔵庫や電子レンジなどは電力消費が大きいため、延長コードやタコ足配線を使うことで負荷がかかり、発火する危険性があります。もし、コンセントの数が足りないと感じ、後から増設を考える場合は手間や費用がかかる点も考慮しなければなりません。
コンセントを増設するには、配線作業や壁の工事が必要となり、場合によっては壁を開けたり配線を通したりと、大がかりな作業を伴います。そのため、後から増設するのは時間も費用もかかり、何よりも手間がかかるという点を覚えておきましょう。
コンセントが足りない時は?増設の方法と費用の目安
すでにお住まいの家でコンセントが足りない場合や、入居後に足りないと気づいた場合は、電気工事によるコンセントの増設という選択肢があります。増設の方法は、大きく分けて次の3つです。
- 今あるコンセントの差込口を増やす
(2口→3口など。壁の中の配線はそのまま使う、いちばん手軽な方法) - 既存の配線から分岐して、新しい場所にコンセントを新設する
(壁の中で配線を枝分かれさせて、コンセントのなかった場所に増やす方法) - 分電盤から専用回路を引いて新設する
(ブレーカーの箱から新しく1本配線を引く方法。消費電力の大きい家電向け)
費用の目安は次のとおりです。
| 増設の方法 | 費用の目安(部品代+工事費の一例) |
|---|---|
| 差込口を増やす(2口→3口など) | 約6,000〜7,000円 |
| 既存配線から分岐して新設 | 約13,000円前後 |
| 分電盤から専用回路を新設 | 約33,000円前後 |
※2026年8月時点・工事内容の一例に基づく目安です。壁の構造や配線の距離、依頼先により変わります。
金額はあくまで目安ですので、実際に増設を検討する際は、複数の業者に見積もりを取って比較すると安心です。なお、コンセントの増設は「電気工事士」の資格が必要な工事のため、ご自身で行うことはできず、電気工事業者への依頼が必要です。
こうして見ると、1か所の増設でも決して小さくない金額がかかります。後から気づくと、地味に痛い出費ですよね。。。
新築の設計段階であれば、壁を開けたり配線をやり直したりする必要がないため、コンセントを増やす負担は後からの増設よりずっと小さく済みます。だからこそ、家を建てる前の打合せで、コンセントの数を多めに計画しておくことをおすすめします。
住宅のプロおすすめ!キッチンに便利なコンセントの位置3つ

キッチンで便利に使えるコンセントの位置について、住宅のプロがおすすめする3つのポイントをご紹介します。
- キッチン入口付近の床
コードレス掃除機であれば問題ありませんが、コード付きの掃除機を使っている場合、コンセントをキッチン入口付近に設けると掃除が格段にしやすくなります。延長コードを使うとコードが邪魔になり、キッチンの奥にあるコンセントを使うにはわざわざ奥まで行って挿し直す手間がかかります。コンセントを入り口付近に設置すれば、スムーズに掃除ができ、無駄な動きを省けます。 - 食卓テーブルの周り
ホットプレートや鍋料理などを家族や友人と楽しむご家庭には、食卓テーブルの周りにもコンセントを設けるのがおすすめです。延長コードを準備する手間が省け、コードが長くなることを防げます。また、コードがテーブル周りにあまりないため、小さな子どもが遊んでいてもつまずく心配が減り、安全面でも安心です。 - シンク下付近
シンク下には、ミキサーやフードプロセッサーなどを使いたい時に便利なコンセントを設けると、作業が楽になります。システムキッチンのオプションでシンク下にコンセントを設置できることが多く、手元にコンセントがあるとコードが邪魔にならず、抜き差しも簡単です。とくに、料理をよくする方には、使い勝手が大きく向上します。
まとめ|キッチンのコンセントを最適にして家事をラクにしよう

今回は、キッチンコンセントの必要な数や設置場所についてご紹介しました。
キッチンは家族全員が使う場所であり、毎日の料理が行われる大切な空間です。だからこそ、使いやすさを考えてコンセントを配置することが大切です。
もし、コンセントの数が足りないと感じた場合、後から増設すると費用や手間がかかります。しかし、家を建てる前に次のポイントをしっかり考えておくと、後悔が少なくなります。
- 今ある家電の使う頻度
- 家電をどこに置いて使うか
- 家具や家電の大きさ
- 家電の消費電力(1つのコンセントで使えるのは合計1,500Wまで)
- キッチンコンセントの数は多めに設置する
ポイントをしっかりと押さえて、家事がよりスムーズに進むような使いやすい動線を作りましょう。きちんと準備しておけば、毎日の家事ももっと楽しく、効率よく進めるようになりますよ。
モデルルームを見たり、住宅のカタログをチェックするのは楽しいですが、実際に住んでみると使い勝手が悪いと感じることもあります。だからこそ、理想のマイホームを建てて後悔しないためにも、しっかりと家づくりのポイントを押さえておくことが大切です。
快適で使いやすいキッチンづくりを心がけて、家事の時間をもっと楽しいものにしましょう!
関連記事はこちら
エンズホームの無料メルマガに登録してくれた方にお家作りのヒントをまとめたダウンロード冊子をプレゼントしています。マイホームを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!


家づくりの前に知ってほしい6つのこと。
ローンを借りる8割は知らずに損してる?
不動産屋に行く前に知ってほしい5つのこと。