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玄関収納のアイデア12選!狭い玄関でも後悔しない収納計画とおしゃれに見せるコツを工務店が解説

アイデア

「玄関収納って、何をどこにしまえば良いのだろう?」「靴以外の物はどこに置けばいいの?」と、間取り図を前に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

せっかく建てた家なのに、家の顔でもある玄関に不満が残ってしまう。このような状況は、できれば避けたいものです。実際、玄関に不満がある方の話を聞くと、玄関の広さと玄関収納に関する不満が大半を占めています。

 

玄関収納は、靴を入れる下駄箱だけの話ではありません。傘や雨具、ベビーカー、外遊びの道具、鍵や帽子といった小物まで、「玄関まわりに置きたい物」をどこに、どのようにしまうかを決めるのが玄関収納の計画です。ここを後回しにしてしまうと、住み始めてから物があふれ、「なんだか窮屈な玄関になってしまった、、、」と後悔することにもなりかねません。

 

この記事では、新築の玄関収納でよくある後悔ポイントを整理したうえで、玄関収納のアイデアを場所・目的別に12個、一覧で紹介します。あわせて、玄関の広さに合わせた収納計画の考え方、狭い玄関でもすっきり見せる工夫、おしゃれに見せるコツまで、工務店の目線で分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を加筆・更新しました。

◆こんな方におすすめの記事
⇒後悔しない玄関収納の計画を立てたい
⇒玄関収納のアイデアをまとめて知りたい
◆この記事を読むと分かること
⇒場所・目的別の玄関収納のアイデア12選
⇒狭い玄関でも使い勝手が良く、おしゃれに見せる収納計画のコツ

新築玄関の収納でよくある後悔ポイント6つ

新築玄関の収納でよくある後悔ポイント

 

玄関収納のアイデアを見ていく前に、まずは「どこでつまずく方が多いのか」を押さえておきましょう。新築したものの玄関収納で後悔している方は、次のような後悔を抱えているケースが多いようです。

  • 靴がしまいきれない
  • 匂いが気になる
  • デザインに不満がある
  • 傘の収納場所を考えておかなかった
  • 外で使うものの収納をしたかった
  • 収納不足でモノがあふれ窮屈感がある
このような後悔につながる原因を整理すると、大きく3つに分けられます。

「収納計画が十分できていなかった」
「家族間で玄関の使い方を相談していなかった」
「玄関収納の知識が少なく、良いアイデアが浮かばなかった」

 

「素人だから仕方ないよね、、、」という声が聞こえてきそうですね。確かに、初めての家づくりで玄関収納のアイデアを自力で出し尽くすのは難しいことです。だからこそ、設計の打合せでは、施主さんご家族が玄関で何をしたいかを丁寧に聞き取りながら、一緒に玄関収納の形を決めていくことになります。

 

とはいえ、打合せに臨む前に「後悔されがちなポイント」と「玄関収納のアイデアの引き出し」を持っておくと、要望を伝えやすくなり、提案の良し悪しも判断しやすくなります。玄関収納で後悔しない第一歩は、家族で「玄関に何を置きたいか」を書き出してみることです。

 

次の章から、デザイン面でも使い勝手でも満足できる玄関収納にするためのアイデアを、場所・目的別に見ていきましょう。

 

玄関収納のアイデア12選【場所・目的別】

 

ここからが本題です。玄関収納のアイデアを、「どこに作るか」「何をしまうか」という場所・目的別に12個に分けて紹介します。まずは一覧で全体像をつかんでください。

番号 玄関収納のアイデア 向いているケース
シューズクローク 靴も大物もまとめたい
土間収納 外回りの道具が多い
階段下収納 玄関の近くに階段がある
玄関近くのクローゼット 玄関が狭い
ドア横の浮かせる収納 圧迫感を減らしたい
壁付けフック 小物の定位置を作りたい
造作の鍵収納・ニッチ 統一感を出したい
ベンチ兼収納 雰囲気を重視したい
傘・雨具の定位置 傘の置き場に困っている
コート掛け 上着を玄関で脱ぎたい
可動棚 靴の種類が多い
DIYのオープンラック 住んでから増やしたい

 

12個すべてを取り入れる必要はありません。ご家族の持ち物と玄関の広さに合わせて、必要な玄関収納のアイデアをいくつか組み合わせるのが、使い勝手の良い玄関への近道です。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

①シューズクローク(ウォークイン・ウォークスルー)

玄関収納のアイデア

 

玄関収納のアイデアとして真っ先に思い浮かぶのが、シューズクロークではないでしょうか。シューズクロークとは、玄関の脇に設ける、靴のまま出入りできる収納スペースのことです。靴はもちろん、ベビーカーやアウトドア用品、スポーツ用品のような「靴を履いたまま出し入れしたい物」をまとめて収納できます。

 

シューズクロークには、入った入口から同じように戻る「ウォークイン型」と、玄関土間からシューズクロークを通り抜けてホールへ上がれる「ウォークスルー型」があります。ウォークスルー型にすると、家族はシューズクロークで靴を脱いで家に入り、来客は正面の玄関からきれいなたたきを通って上がる、というように家族用と来客用の動線を分けられるのが大きなメリットです。

 

一方で、シューズクロークは玄関収納の中でもスペースを取るアイデアです。特にウォークスルー型は通路の分だけ収納量が減るため、「思ったより物が入らなかった」という声も聞かれます。また、扉やロールスクリーンで目隠しをしないと、玄関に入った瞬間に収納の中が丸見えになってしまう点にも注意が必要です。

 

シューズクロークは、玄関に置きたい物が多いご家庭ほど効果を発揮する玄関収納のアイデアです。広さに余裕がない場合は、次に紹介する土間収納や、玄関近くのクローゼットも候補に入れて比較してみてください。

 

②土間収納(外回りの道具をまとめる)

土間収納は、玄関の土間(靴を履いたまま歩く床の部分)を広げて、収納スペースとして使う玄関収納のアイデアです。シューズクロークと似ていますが、靴を主役にするシューズクロークに対して、土間収納は「外で使う道具の置き場」に重心があると考えると分かりやすいでしょう。

 

例えば、ガーデニング用品、洗車道具、お子さまの外遊びの道具、灯油のポリタンク、自転車の空気入れなど、家の中に持ち込みたくない汚れ物や大きな物の定位置になります。後悔ポイントにあった「外で使うものの収納をしたかった」という悩みは、土間収納があれば解決しやすくなります。

 

注意したいのは、換気と照明です。土間収納は湿気や匂いがこもりやすい場所なので、窓や換気扇で空気の通り道を作っておくと安心です。また、奥まった位置になりやすいため、照明やコンセントの位置も設計の段階で決めておくと、住んでからの使い勝手が変わってきます。

 

土間収納は、外回りの道具が多いご家庭にとって、もっとも実用的な玄関収納のアイデアのひとつです。土間収納で失敗しやすいポイントと対策は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

③階段下収納(玄関近くに階段を配置する)

玄関の近くに階段を配置し、階段下のデッドスペースを収納に使うのも、昔からある定番の玄関収納のアイデアです。もともと余ってしまう空間を活用するため、別途収納スペースを設けなくても収納量を確保できるのが魅力です。

 

扉を付けてクローゼットタイプにすれば、掃除機や季節物をまとめて隠せますし、あえて扉を付けずオープンな収納スペースにして、靴やスリッパ、お子さまの外遊びの道具を並べる使い方もできます。玄関から見える位置になるなら、扉の色を壁に合わせて目立たなくすると、すっきりした印象になります。

 

一方で、階段下は天井が斜めになるため、奥に行くほど高さが低くなります。奥まで物を詰め込むと取り出しにくくなるので、奥行きの浅い棚を手前に置く、奥は使用頻度の低い物にするなど、「階段下の形」に合わせた使い分けを考えておくと後悔が少なくなります。

 

階段下収納は、間取りの工夫だけで玄関収納を増やせる、コストを抑えやすいアイデアです。階段の位置は家全体の間取りにも関わるため、玄関収納のためだけでなく、動線全体を見ながら検討してみてください。

 

④玄関近くのクローゼット(外遊び用品・ベビーカー)

「玄関にはシューズボックス以外の収納を作れるほど、スペースがない」、それでも「ガーデニング用品・外遊びの道具・アウトドア用品・ベビーカーを収納したい」というご家庭は多いものです。

 

このような場合は、玄関の中に収納を作ることにこだわるのをやめてみるのも一案です。玄関のたたきから近い廊下やホールにクローゼットを設ければ、外出時に出し入れしやすく、玄関そのものを圧迫することなく収納力を確保できます。

 

ポイントは「玄関から何歩で届くか」です。玄関から離れすぎると、結局は玄関に置きっぱなしになってしまいます。ベビーカーやゴルフバッグのような大きな物を入れるなら、クローゼットの扉幅や奥行きも、しまう物に合わせて決めておくと安心です。

 

玄関近くのクローゼットは、狭い玄関でも収納力をあきらめたくない方にとって、現実的な玄関収納のアイデアです。

 

⑤玄関ドア横の壁面を浮かせる収納にする

玄関が狭い場合、入ってからの圧迫感を軽減できると、実際の広さ以上にゆとりを感じられます。そこでおすすめしたいのが、玄関スペースを横長に取り、長い面に玄関ドアを設置して、ドア横の空いた壁を収納スペースにする玄関収納のアイデアです。

 

正面の壁に大きな収納を置くと、玄関に入った瞬間に収納が迫ってくるように感じますが、ドアの横に収納を配置すれば視線の先が抜けて、開放的に感じられます。さらに、壁に取り付けて床から浮かせる「フロートタイプ」の収納にすると、足元が見えて圧迫感が減り、掃除もしやすくなります

 

浮かせた収納の下に間接照明を仕込んだり、靴を一時的に置くスペースとして使ったりと、使い方の幅も広がります。出かけるときに必要な小物を玄関ドアのすぐ横で取り出せるので、出発前の準備も楽になります。

 

ドア横の壁面を浮かせる収納は、狭い玄関で「収納量」と「広く見せること」を両立させたい方向けの玄関収納のアイデアです。

 

⑥壁付けフックで「掛ける収納」をつくる

鍵、帽子、エコバッグ、お子さまの保護者証など、出かける際に必要な小物は、意外と置き場に困るものです。とりあえずシューズボックスの上に置いていると、いつの間にかごちゃごちゃして、家族の鍵と取り違えることもありますよね。

 

こうした小物には、壁に取り付けたフックに「掛ける収納」が向いています。壁に好みの長さ・色味の木材を固定し、必要な数だけフックを取り付ければ完成です。フックに引っ掛けるだけなので、しまう面倒も取り出す面倒もなく、玄関先をすっきりさせられるのが最大の利点です。

 

ただし、掛ける収納は「見える収納」です。フックの数を増やしすぎると、今度は壁がごちゃついて見えてしまいます。掛ける物を家族それぞれの鍵と帽子程度に絞る、フックのデザインを揃えるなど、あらかじめルールを決めておくと、おしゃれな印象を保ちやすくなります。

 

壁付けフックは、費用をかけずに始められて、住んでからも追加しやすい玄関収納のアイデアです。

 

⑦造作の鍵収納・ニッチをつくる

玄関の鍵収納のアイデア

 

鍵の収納方法にお悩みはありませんか?靴箱の上に置きっぱなしの鍵は、来客の目にも入りやすく、ごちゃついた印象になるだけでなく、防犯面でも気になるところです。家に入って最初に目に入る場所だからこそ、鍵などの小物の置き方で玄関の印象は大きく変わります。

 

そこでおすすめしたいのが、新築時に玄関収納とあわせて鍵収納を作り付けてしまうアイデアです。色味や素材も含めて統一感が出しやすく、細かい造作まで指定できるため、既製品ではしっくりこない方にも向いています。壁の厚みを利用してくぼみ状の飾り棚(ニッチ)を作り、そこに鍵置き場や小物置き場を兼ねさせるのも人気の手法です。

 

次のような希望がある方は、新築時にあわせて作り付けるのがおすすめです。

  • 鍵以外の小物も一緒に収納したい
  • 玄関に統一感を出したい
  • 玄関の素材にこだわったので、雰囲気を崩したくない

なお、鍵の置き場所は、玄関ドアを開けた正面ではなく、外から見えにくい位置にしておくと、防犯面でも安心です。

 

造作の鍵収納やニッチは、使い勝手とデザインを両立させたい方にぴったりの玄関収納のアイデアです。

 

⑧ベンチ下・ベンチ兼収納にする

玄関のベンチを収納として活用するアイデア

 

おしゃれな玄関収納として、収納力よりもデザインや雰囲気を重視する方には、ベンチを活用するアイデアもおすすめです。上の画像のように、玄関の雰囲気に合わせてベンチを作り付けることもできますし、既製品のベンチを置くだけでも、便利でおしゃれな収納兼インテリアになります。

 

ベンチの下は、靴を一時的に置く棚として使ったり、引き出しやかごを入れて小物入れにしたりと、座る場所と収納を兼ねられるのが魅力です。既製品の中には、傘立て機能が付いたものや、灯油の収納ができるもの、靴を置ける棚になっているものもあります。

 

さらに、靴の着脱時にちょっと腰掛けたり、買い物やお出かけの荷物を一時的に置いたりと、ベンチがあるだけで玄関での動作が楽になります。小さなお子さまや年配の方がいるご家庭では、安全面でも役立つでしょう。

 

ベンチ兼収納は、「玄関で座れる」という暮らしやすさと収納を同時に手に入れられる玄関収納のアイデアです。

 

⑨傘・レインコートの定位置をつくる

後悔ポイントに挙がっていた「傘の収納場所を考えておかなかった」は、玄関収納の計画で見落とされがちな代表例です。傘は家族の人数分以上に増えやすく、置き場が決まっていないと、たたきに傘立てを置くしかなくなり、狭い玄関がさらに狭くなってしまいます。

 

対策としては、シューズクロークや土間収納の中にパイプを渡して傘を掛ける、玄関ドア横の壁に傘用のフックを付ける、玄関収納の一部に傘立てを組み込む、といったアイデアがあります。濡れた傘を一時的に乾かす場所と、乾いた傘をしまう場所を分けて考えると、床が濡れる悩みも減ります。

 

あわせて、レインコートや長靴、お子さまのカッパなど、雨の日の道具の定位置も決めておくと安心です。特に長靴は季節によって使う頻度が大きく変わるため、可動棚や土間収納の一角にまとめておくと、出し入れしやすくなります。

 

傘・雨具の定位置づくりは、地味ですが、玄関収納の満足度を大きく左右するアイデアです。

 

⑩コート掛け(玄関クローク)をつくる

外出用のコートや上着、バッグを玄関で脱ぎ着できるようにするコート掛け(玄関クローク)も、近年人気の高い玄関収納のアイデアです。上着をリビングまで持ち込まないので、ソファやダイニングチェアに上着が積み上がる、という光景を防げます。

 

また、花粉やほこりを室内に持ち込みにくくなるという点でも、玄関で上着を脱ぐ習慣は暮らしの快適さにつながります。来客用のコート掛けとしても使えるため、おもてなしの面でも役立つでしょう。

 

大がかりなクロークが難しい場合でも、ハンガーパイプを短く設けるだけで十分に機能します。ただし、ハンガーを掛けるには奥行きが必要なため、狭い玄関では壁付けのフックタイプにするなど、スペースに合わせた形を選ぶことが大切です。

 

コート掛けは、玄関収納の「靴以外の出番」を増やし、家全体をすっきり保つのに役立つアイデアです。

 

⑪可動棚で靴の高さに合わせる

シューズボックスを使った玄関収納のアイデア

 

「靴がしまいきれない」という後悔の原因は、靴の数だけではありません。棚板が固定された下駄箱だと、ブーツやハイカットのスニーカーが入らず、逆にサンダルの上には無駄な隙間ができる、というように、棚の高さと靴の高さが合っていないために収納量を損しているケースが多いのです。

 

そこでおすすめなのが、棚板の高さを自由に変えられる「可動棚」です。季節ごとに靴の種類が入れ替わっても、棚板の位置を動かせば無駄なく収納できます。靴以外にも、掃除道具や工具、宅配用の印鑑など、しまう物に合わせて柔軟に対応できるのも可動棚の強みです。

 

棚板の枚数は、あとから追加できるようにしておくと安心です。また、扉の中の可動棚は湿気がこもりやすいので、扉に通気用のスリットを設けるか、時々開けて風を通すことで、匂いの悩みも軽減できます。

 

可動棚は、同じ広さの玄関収納でも収納量と使いやすさを大きく変えられる、コストパフォーマンスの良いアイデアです。

 

⑫DIYのオープンラックを取り付ける

自宅の玄関にぴったり収まる収納が欲しい、という方は、造作でオーダーするケースが多いのですが、最近は「オリジナルの玄関収納を自分でDIYしたい」という施主さんも増えています。

 

例えば、壁に棚板を取り付けて収納力のあるオープンラックに仕上げる方もいますし、オープンラックとフックを組み合わせて、掛ける収納としても使えるものを設置するケースもあります。住んでから持ち物や暮らし方に合わせて手を加えられるのが、DIYならではの魅力です。

 

DIY上級者の方の中には、感心させられるほど完成度の高い玄関収納を作られる方もいて、それだけ家に愛着を持っていただけたのだと、うれしく感じることもあります。狭い玄関スペースを有効活用するという観点からも、DIYでオリジナルの玄関収納を作るのは、とても素敵なアイデアです。

 

DIYのオープンラックは、初期費用を抑えつつ、住んでからも育てていける玄関収納のアイデアです。初心者でもきれいに仕上げられる玄関収納DIYのアイデアは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

 

玄関の広さに合わせた収納計画の考え方

 

「玄関は広く取れないが、できるだけ収納を作りたい」「すっきりと印象の良い玄関にしたいけれど、収納はどうしよう」というご相談は本当に多いです。玄関収納のアイデアを選ぶ前に、玄関の広さと収納の関係を整理しておきましょう。

 

玄関が広ければ、たっぷりと大きな物も入るシューズクロークを作ることができます。では、玄関が狭いと収納は諦めざるを得ないのでしょうか?もちろん、そのようなことはありません。狭い玄関でもおしゃれで快適、窮屈感のない空間にする玄関収納のアイデアはたくさんあります。

 

逆に、玄関が広いからといって、ニーズもないのに大きな収納を作る必要はあるでしょうか。大は小を兼ねる、とは言いますが、玄関周りに収納したい物が限られているのなら、その分の面積を居室を広くしたり、余裕のある空間づくりに使ったりする方が、ご家族にとってきっと有意義なはずです。

 

つまり、玄関収納の計画は「広さありき」ではなく「しまう物ありき」で考えるのが基本です。まず家族で玄関に置きたい物を書き出し、その量に合わせて収納の大きさと形を決め、最後に玄関全体の広さとのバランスを見る。この順番で考えると、狭くても不足せず、広くても持て余さない玄関収納になります。

 

打合せの前に、今の住まいの玄関に何が置いてあるかを写真に撮っておくのもおすすめです。現状の持ち物が分かると、必要な玄関収納の量が具体的に見えてきますよ。

 

玄関収納の適量は、玄関の広さではなく、ご家族の持ち物と暮らし方で決まります。広さ別の玄関と収納のアイデアは、こちらの記事にもまとめていますので、あわせてご覧ください。

 

狭い玄関でもすっきり見せる収納アイデア

 

敷地の条件や間取りの都合で、玄関をあまり広く設けられない場合でも、工夫次第で窮屈感のない玄関に仕上げることは十分できます。ここでは、狭い玄関に特に効果的な3つの玄関収納のアイデアを、あらためて整理します。

 

玄関近くにクローゼットを作る

玄関の中に無理に収納を詰め込まず、たたきから近い廊下やホールにクローゼットを設ける方法です。玄関そのものは広く使えて、ベビーカーや外遊びの道具の置き場も確保できます。

 

大切なのは「玄関から近いこと」です。遠いと使われなくなるため、玄関からの歩数を意識して位置を決めてください。詳しくは、12選の④で解説しています。

 

玄関近くに階段を設置し階段下を収納に

玄関の近くに階段を配置し、階段下を収納として活用すれば、別途収納スペースを設けなくても収納量を確保できます。扉付きのクローゼットタイプにも、オープンな収納スペースにもできます。

 

間取りの工夫で玄関収納を生み出せるため、狭い玄関との相性は抜群です。階段下の斜めの形に合わせた使い分けなど、詳しくは12選の③をご覧ください。

 

玄関ドア横の壁を浮かせる収納スペースに

玄関スペースを横長に取り、長い面に玄関ドアを設置して、ドア横の壁を収納スペースにする方法です。入ってすぐ横の壁や収納が迫ってくる窮屈感がなく、開放的に感じられます。

 

壁部分の収納を浮かせたタイプや掛けるタイプにすれば、スペースを有効活用でき、大型の家具を置いたときのような圧迫感も感じません。詳しくは12選の⑤で解説しています。

 

狭い玄関では「玄関の外に逃がす」「間取りで生み出す」「壁を使って浮かせる」の3つの視点が、玄関収納のアイデアを考える鍵になります。

 

おしゃれに見せる玄関収納のコツ

 

玄関収納は、量が足りていても「デザインに不満がある」という後悔が起こりがちです。ここでは、玄関収納のアイデアをおしゃれに見せるための3つのコツを紹介します。

 

色と素材を揃える

玄関がごちゃついて見える原因の多くは、物の量ではなく「色と素材のバラつき」にあります。シューズボックス、ベンチ、フック、ニッチの棚板などの色味や素材を、床や建具と揃えるだけで、玄関全体に統一感が生まれます。

 

例えば、床が明るい木目なら収納も同系色の木目にする、玄関ドアが黒なら金物やフックも黒で揃える、といった具合です。玄関収納のアイデアをいくつ組み合わせても、色と素材が揃っていれば「ごちゃごちゃ」には見えにくいものです。

 

造作の玄関収納であれば、この統一感を設計の段階で作り込めます。既製品を組み合わせる場合も、木の色と金物の色をそれぞれひとつに絞ると決めておくだけで、印象は大きく変わります。

 

色と素材を揃えることは、費用をかけずにできる、もっとも効果の大きいおしゃれのコツです。

 

見せる収納と隠す収納の割合を決める

掛ける収納やオープンラックのような「見せる収納」は、取り出しやすく雰囲気も出ますが、増やしすぎると生活感が前面に出てしまいます。一方で、扉付きの「隠す収納」ばかりだと、便利さや温かみに欠ける玄関になりがちです。

 

おすすめは、隠す収納を基本にして、見せる収納は「お気に入りの物だけ」に絞るという考え方です。毎日使う鍵や帽子、季節の飾りなど、見えていて気持ちの良い物だけを見せる収納に置き、それ以外は扉の中や土間収納に隠す。この割合を先に決めておくと、住んでからも整った状態を保ちやすくなります。

 

来客が多いご家庭なら隠す収納の比率を高めに、家族だけで使うことが多いなら見せる収納をやや多めに、といった調整も可能です。

 

「何を見せて、何を隠すか」を決めることが、おしゃれで使いやすい玄関収納の分かれ道です。

 

照明とニッチで玄関の「顔」をつくる

玄関収納をおしゃれに見せる仕上げとして、照明とニッチの組み合わせも効果的です。浮かせた収納の下に間接照明を入れる、ニッチにスポット照明を当てて季節の小物を飾る、といった工夫で、玄関に「視線の落ち着く場所」ができます。

 

視線が集まる「顔」があると、周囲の収納は自然と目立たなくなります。収納を隠すのではなく、見てほしい場所を作ることで収納の存在感を薄める、という発想です。

 

また、玄関は暗くなりがちな場所なので、照明の工夫は明るさや広さの感じ方にも直結します。採光窓と組み合わせれば、匂いや湿気がこもりにくくなるという実用面のメリットもあります。

 

照明とニッチは、玄関収納を「見せない工夫」から「魅せる工夫」へ変えてくれる仕上げのアイデアです。玄関以外にも取り入れたい家づくりのアイデアは、こちらの記事にまとめています。

 

玄関収納のアイデアに関するよくある質問

 

最後に、玄関収納のアイデアについてよくいただく質問にお答えします。

 

Q.玄関収納は何畳あれば足りますか?

A.しまう物の量によって変わるため、一概には言えません。収納を含めた玄関全体の広さは3畳前後が平均的といわれていますが、家族の人数や玄関の使い方によって「ちょうど良い広さ」は変わります。まずは玄関に置きたい物を書き出し、その量から必要な玄関収納の大きさを逆算するのがおすすめです。人数別の玄関の広さの目安は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

Q.シューズクロークと土間収納の違いは何ですか?

A.明確な線引きはありませんが、靴を主役にするのがシューズクローク、外で使う道具の置き場に重心があるのが土間収納と考えると分かりやすいです。どちらも土足で使える収納で、会社や図面によって呼び方が異なることもあります。「何をしまいたいか」を先に決めてから、名前ではなく中身で選ぶことが大切です。それぞれの特徴は、12選の①と②で解説しています。

 

Q.玄関収納の匂い対策はどうすれば良いですか?

A.空気の通り道を作ることが基本です。扉付きの収納は湿気と匂いがこもりやすいので、扉に通気用のスリットを設ける、窓や換気扇で風を通す、といった工夫が効果的です。また、調湿性のある内装材を使う、濡れた靴や傘を乾かしてからしまう、といった習慣面の対策も匂いの軽減につながります。

 

Q.住んでから玄関収納を増やすことはできますか?

A.壁付けのフックやオープンラックなど、後から追加しやすいアイデアはあります。ただし、シューズクロークや土間収納、階段下収納のように間取りに関わる玄関収納は、後からの追加が難しく、費用もかかります。新築時には「間取りで決める収納」をしっかり計画し、「小物の収納」は住んでから足していく、と分けて考えると安心です。DIYで増やす方法は、12選の⑫で紹介しています。

 

まとめ:玄関収納のアイデアで、家の顔を後悔のない空間に

 

玄関は家の顔です。訪れた方が最初に目にする場所ですから、ごちゃごちゃした印象になってしまうのは避けたいもの。そして、お客様目線だけでなく、毎日出入りするご家族にとってもストレスなく、「良い家になったな」と感じられる玄関にするために、玄関収納の計画はとても大切です。

 

この記事では、玄関収納でよくある後悔ポイント6つと、その対策になる玄関収納のアイデアを場所・目的別に12個紹介しました。シューズクロークや土間収納のように間取りで決める収納から、フックやDIYのように住んでから足せる収納まで、玄関収納のアイデアは「しまう物ありき」で選び、いくつか組み合わせるのが基本です。

 

狭い玄関でも、玄関の外に逃がす・間取りで生み出す・壁を使って浮かせるという視点があれば、快適で素敵な玄関にすることは十分可能です。あわせて、色と素材を揃え、見せる収納と隠す収納の割合を決めておけば、使い勝手だけでなく、おしゃれさでも満足できる玄関収納になるでしょう。

 

図面の上では、玄関収納の使い勝手や広さの感覚はなかなかつかめないものです。愛知県小牧市のモデルハウスで、実際の玄関の広さや収納の大きさの感覚を、ぜひ体感してみてください。

 

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