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焼き杉板の外壁のデメリットとは?後悔しない外壁を選ぶポイント解説

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焼き杉板の外壁の建物は、シックな見た目が印象的ですよね。木目の柔らかい質感や風合いは、見る人にも味わい深い印象を与えます。

実は地球環境や経済的にも優しい素材なので、これから住宅を建てる方にも人気の外壁なんです。

しかし、メリットだけではなくデメリットも把握して外壁を決めていきたいところですよね。

今回は、焼き杉板の特徴から外壁にするメリット・デメリットについてご紹介するので、まだ外壁検討中の方はぜひ参考にしてみてください!

併せて、建築士が後悔しない外壁選びのポイントについても解説しているので参考にしてみてくださいねー!

◆こんな方におすすめの記事
⇒パンフレットで焼き杉板の外壁が気になった方
⇒外壁をどの素材にしようか迷っている方

◆この記事を読むと分かること
⇒外壁の種類や焼き杉板の特徴
⇒納得のいく外壁を選ぶことができる

そもそも外壁にはどんな素材があるの?後悔しない素材選びのポイント

外壁とは家の外側にある壁を指しますが、雨風などから守り快適に暮らす機能だけでなく、建物全体の印象を左右する重要な役割もあります。

一生クラス家だからこそ性能とデザイン性を兼ね備えた建物にしたいと多くの方が抱くことでしょう。

外壁選びを後悔しないためには「何を重視」するかで選ぶ素材が変わってきます。

例えば、デザイン性重視する場合とメンテナンスコストを抑えるのを重視するのでは選ぶ素材と工法が異なるので、見た目や機能性が変わってくるのです。

外壁は一般的に、「乾式工法」と「湿式工法」2つの工法に分かれています。

  • 乾式工法の特徴と素材の種類

工場で造成された部材やボード(別名:サイディング)や部材などを、建築現場で釘やネジ、ボルト、接着剤などで加工していきます。

このサイディングには、窯業系サイディングや金属系サイディングがありますが、焼き杉も部材を現場で組み上げるという観点では乾式工法に含まれます。

①窯業系サイディングの特徴

レンガやタイルなどデザイン性が豊富
建築期間が短い

②金属系サイディングの特徴

耐用年数は30年程度
断熱性や防音性が高い

  • 湿式工法の特徴と素材の種類

コンクリートやモルタつなどを建築現場で造成し、仕上げていく作業です。塗り壁と板張りが代表的です。

①塗り壁の特徴
素材の質感や味わいや表情が魅力的
高い耐水性と耐火性

②板張りの特徴
木材特有のあたたかみ
断熱性にも優れている

以上の用に外壁にもざまざまな素材や種類があります。素材の特徴によってはデザイン性に優れているけれどランニングコストがかかってしまうタイプもあります。

そのため、何を重視するのかを明確にして納得のいく外壁選びをしていきましょう!

焼き杉板がデザイン性と機能性を兼ね備えている訳とは

焼き杉板の特徴は、シックな色合いでありながら木目の味わい深い表情が魅力的な素材です。

もともとは、杉板と呼ばれる木の表面を焼いて炭化させたものを指します。杉板を炭化させると、耐久性が向上する効果があるとされているのです。

通常の木を使用した外壁材は雨風にあたることで木が痩せてしまったり、日当たりの悪いジメジメした場所だと腐ってしまうことがありますが、焼き杉は表面を炭化しているので腐ることがありません。

性能面に優れているのはもちろん、最近ではSDGsなど環境面に配慮した活動が広がっていることから外壁に選ばれるご家庭が増えてきています

デザイン性と機能性に優れている素材で近年では人気が高まっていますが、実は西日本で古くから存在していた伝統工法の一つでした。

先人たちが「建てた家を長持ちさせるためにはとどうしたらいいか?」と試行錯誤を繰り返しながら生まれた素材であり、長い年月を得て耐久性の高い家づくり実現したのです。

先人たちの苦労もある西日本の一部の地域では外壁に活用される傾向が高まっていきましたが、現代のように情報伝達が未発達だったため全国的には広がりませんでした。

ちなみに、エンズホームで使わせていただいている焼杉は、静岡県浜松市にあるfan materialさんの「天龍焼杉」です。fan materialさんは三角焼きをで焼杉をくつられており、濃い黒色の炭化層が特徴になってきます。ひとつひとつ人の手で焼いてくださっている手づくりの素材で、とても質の良い杉を使用してくださっています。

*fan materialさんの「天龍焼杉」*

焼き杉板の作り方をご紹介!

焼き杉板の作り方は、三角焼きとバーナー焼きの2種類あります。

焼き杉板を焼くのは耐久性を上げるためですが、焼き加減は十分気をつけないと折角の耐久性もボロボロに…..なんてことになってしまいます。

施工担当者のスキルが大きく関わってきますが、三角焼きとバーナー焼きのそれぞれの違いについても押さえておきましょう。

三角焼き

昔から焼杉をつくる時に用いられてきた伝統的な焼き方のひとつです。まず、3枚の杉板を三角柱に組み合わせ、燃えないように濡らした縄で固定します。

かんなくずや新聞紙を中に入れて火をつけ、火がついてから杉板を垂直に立てると杉板が煙突代わりになり三角柱の中が勢いよく燃え始めます。

(燃えていくのは内部なのでどれくらい焼けたのか確認するのが難しい…)

三角焼きは長年の経験と勘が頼りになる瞬間であり、間近で見たらものすごい迫力です!!

三角焼きはかなり大きな火が出ます。当然、室内ではつくることが出来ませんし、屋外であっても障害物があってはいけません。

ある程度の広さを確保できる場所が必要になってくるので専門性の高い作業なのです。

バーナー焼き

三角焼きよりも手軽に焼杉をつくることができるのがバーナー焼きです。

バーナー焼きは「焼く」というより「あぶる」という感覚をイメージに使いでしょう。

「三角焼き」杉板を垂直に立てて勢いよく焼いていくので厚みのある炭化層ができていくのですが、表面をあぶっているという感覚に近い「バーナー焼き」は「三角焼き」のように厚みのある炭化層をつくることは難しいです。

DIYなどのちょっとした時に木目がきれいな焼杉を使いたいときには「バーナー焼き」もいいかもしれませんが、外壁に焼杉を使用するときは「三角焼き」で焼かれた焼杉の方か炭化層が厚く、耐久性が高いのでおすすめします。

ちなみにこのバーナー焼きは 浮造りをする際に用いられる方法なので皆さん何かDIYで箱や何かを浮造りで作る際の1工程になります。

バーナー焼きでできた炭化層をブラシで落とし、その後吹き上げると自作浮造り板の完成です。

焼き杉板を外壁にするメリット

素材の寿命が長く耐久性に優れている

焼杉のメリットは、焼いたことで炭化層ができて、腐りにくく耐久性が優れているというところでしょう。なぜ腐りにくいのか「炭」って腐ったなんていう話聞いたことないと思います。

通常の杉板を外壁材として使用すると、雨風にさらされ濡れた乾いたを繰り返していると木目の柔らかい部分がだんだんと痩せていきます。

腐っていくのは、菌が繁殖して木材を食べてしまうから。焼杉板は炭化しており菌か必要な栄養素がなく菌の繁殖も抑えられるので外壁に使用した場合でも耐久性が高いと言えるのです。

焼き杉板の外壁はメンテナンスに手間がかからない

焼杉は、30年以上はもつ!と言われています。焼き加減や使用する箇所の条件によっても大きく変わってきてはしまいますが、しっかりと炭化層の厚みがあるものなら30年さらには50年以上はもつと言われています。

もちろん炭化層の厚みもしっかりあり、キレイな施工がされているという条件付きではありますが、メンテナンス不要なのはお財布にも大きなメリットでしょう。

炭化層が剝れてくることは?ないの?という疑問を持っているかたもいると思いますが、厚く炭化層がつくられている三角焼きで焼かれた焼杉はどれだけ強い力でゴシゴシこすってもあまり変化は見られません。

一方、バーナー焼きでつくられた焼杉はゴシゴシこするとすぐに炭化層が落ちツルツルになります。

こうやって比べてみると、厚く炭化層ができている三角焼きの方が耐久性もあり外壁には優れているのかなと思います。

焼き杉板を外壁にして後悔したデメリット

防火認定がとれない

焼杉そのものの防火性能が劣っているわけではなく、焼杉を外壁材とそて使用した場合、防火性能が公的機関などで評価されていないということです。

地域によっては外壁材として使用ができない場合があります。住宅など建物が密集しているような防火に配慮しなければいけない地域では、壁構造を工夫しないと焼杉だけではなくそのほかの板張りの外壁にすることはできません。

その場合、外壁材では防火認定は取ることができないので外壁材の下にある合板や断熱材などを組み合わせて防火性能を取得しないといけません

少し複雑に感じてしまうと思うので、まずは担当のハウスメーカーに相談してみてください。

触ると手や服が汚れやすい

焼杉は「炭」になって表面についているものです。なので手で触ったら黒くなります。

となるとこんな心配が…..

子供が触ったらどうしよう…..

パパ

触った手でいろんなところ触られたら黒くなる!!

ママ

実際に焼杉の住宅に暮らしている方によると、子供は最初こそは少しだけ触ることがありましたが、手が黒くなるとわかったら触らなくなったそうです。

逆に始めてくるセールスマンや宅配業者の方が触ることが多いそうです。「これなんですか?」って言いながら触っているそうです。大人の方が珍しいものを見ると触る傾向があるみたいです。(笑)

実際に暮らす方に注意してほしい点は、屋外で洗濯物を干すことです。

外壁の近くで洗濯物は干したり、パタパタと揺れるようなものを置くと外壁にこすれて黒くなってしまいますので気をつけてくださいね。

焼き杉の外壁はデザイン性と機能性が融合した素材

今回は、外壁の基本的なポイントから焼き杉の特徴についてまとめました。

環境に優しい素材として人気が高まっている焼き杉ですが、外壁に使用することで耐久性とメンテナンスコストを抑えることが最大の魅力です。

さらに、木材ならではの質感や風合いを表現できるため味わい深い家づくりを実現できるでしょう。

快適な暮らしと納得のいく家づくりをしていくためにも、当記事を参考に後悔しない外壁選びをしてみてくださいね。

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