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2700Kとはどんな色?電球色・温白色・昼白色の色温度の違いと部屋ごとの選び方を工務店が解説

リビング

照明の色温度のイメージ

「照明のカタログを見ていたら、2700Kとか3000Kとか、Kの付いた数字が出てきた。これって何?」と、家づくりの打ち合わせで戸惑った方も多いのではないでしょうか。

 

このKの付いた数字は「色温度(いろおんど)」と呼ばれるもので、照明の光の色を表しています。同じ「電球色」と書かれた照明でも、2700Kと3000Kでは部屋の雰囲気が少し変わりますし、5000Kの昼白色にすると、同じ部屋がまるで別の空間のように見えます。

 

ところが、照明の打ち合わせは家づくりの終盤にやってくることが多く、間取りや外壁に比べると「とりあえず電球色で」と決めてしまいがちです。住み始めてから「リビングが思ったより黄色い」「洗面所で顔色がよく分からない」と気づいても、器具の交換には手間も費用もかかります。

 

この記事では、検索されることの多い「2700K」がどんな色なのかを入口に、色温度(K)の意味、電球色・温白色・昼白色・昼光色の違いが分かる早見表、そして部屋ごとにどの色温度を選ぶとよいかを、工務店の視点で分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を全面的に加筆・更新しました。光色の区分は日本産業規格(JIS Z 9112)の光色区分をもとにしています(2026年9月時点)。

◆こんな方のために書いています
⇒2700Kや3000Kなど、照明の色温度の数字が何を意味するのか知りたい方
⇒リビング・寝室・洗面など、部屋ごとにどの色温度を選べばよいか迷っている方
◆この記事を読むとわかること
⇒2700Kの見え方と、3000K・温白色・昼白色との違い
⇒色温度以外に照明選びで見るべき4つのポイント

2700Kとはどんな色?【電球色の中でも一番あたたかい色】

 

まず結論からお伝えすると、2700Kは「電球色」と呼ばれる光の中でも、もっとも赤みが強く、あたたかみのある色です。昔ながらの白熱電球(フィラメントが熱で光るタイプの電球)の光に近く、夕方の日差しやろうそくの明かりを思わせる、オレンジがかった光色と言えます。

 

LED照明が主流になった今でも、住宅用の照明器具の多くには2700Kまたは3000Kの電球色が用意されています。まずは、この2700Kがどんなふうに見えるのか、3000Kとどう違うのか、どの部屋に向いているのかを順番に見ていきましょう。

2700Kの見え方|白熱電球に近いオレンジがかった光

2700Kの光の下では、白い壁がほんのりクリーム色に見え、木の床や家具の色が深く、落ち着いて見えます。人の肌も血色よく見えるため、「なんとなくくつろげる」「ホテルやレストランのような雰囲気になる」と感じる方が多い色温度です。

 

一方で、白い壁紙や白い建具を「真っ白に見せたい」場合には、2700Kでは少し黄色っぽく感じられることがあります。文字を読む・細かい作業をするといった場面でも、明るさが十分でないと「暗く感じる」原因になります。2700Kは「暗い色」ではなく「あたたかい色」なのですが、この点は後ほどよくある質問でも触れます。

 

カタログに「電球色(2700K)」と書かれていれば、それは「白熱電球の光にいちばん近い、あたたかみの強い電球色」と考えていただいて差し支えありません。2700Kは、電球色の中でもっともくつろぎ感の強い色温度です。

2700Kと3000Kの違い|同じ電球色でも印象が変わる

「電球色」と一口に言っても、実は2700Kと3000Kの2種類を用意している照明メーカーが多く、カタログではどちらも「電球色」と表記されていることがあります。数字の差はわずか300Kですが、並べて点灯すると違いははっきり分かります。

 

2700Kはオレンジ寄りで、落ち着き・くつろぎ・高級感を出しやすい色です。3000Kは2700Kより少し白に近づき、あたたかみを残しながらも「明るく、すっきりした印象」になります。木目の色は2700Kのほうが赤みを帯びて濃く見え、3000Kのほうが素材そのものの色に近く見える傾向があります。2700Kと3000Kの違いを表にまとめると、次のようになります。

比較項目 2700K 3000K
光の色 オレンジ寄り 少し白寄り
印象 落ち着き・高級感 明るく、すっきり
木の色 赤みが強く濃く 素材の色に近く
向く空間 寝室・ダイニング リビング・玄関
向く内装 木の質感・ホテル風 白基調・明るい内装

※「印象」「向く空間」は住宅での一般的な目安です。内装の色や明るさによって感じ方は変わります。

 

どちらが正解というものではありません。ただ、家づくりの現場で多い失敗は、「気づかずに2700Kと3000Kを混在させてしまうこと」です。同じLDKの中でダウンライトが3000K、ペンダントライトが2700Kになっていると、光の色がちぐはぐで、なんとなく落ち着かない空間になります。同じ空間に入れる照明は、2700Kなら2700K、3000Kなら3000Kで色温度をそろえるのが基本です。

2700Kが向く部屋・向かない部屋

2700Kが向いているのは、「くつろぐ」「休む」「食事を楽しむ」ことが目的の部屋です。具体的には、リビングの夜の時間帯、寝室、ダイニング、和室、玄関ホールなどが挙げられます。ホテルのラウンジやレストランの多くが2700K前後の光を使っているのは、この「落ち着き」を演出するためです。

 

反対に、2700Kがあまり向かないのは、色の正確さや手元の見やすさが求められる場所です。洗面化粧台(メイクや肌の色の確認)、キッチンの手元(食材の鮮度の確認)、書斎やワークスペース(書類や画面を見る作業)などでは、3500K〜5000Kの白っぽい光のほうが作業しやすいと感じる方が多いようです。

 

とはいえ、「作業する場所は全部昼白色」と決めてしまうと、今度は家全体の統一感がなくなります。2700Kを家のベースの色にして、作業する場所だけ白っぽい光を足す、という考え方が、住宅では失敗が少ないと言えるでしょう。

色温度とは?K(ケルビン)の意味

色温度とは?のイメージ

 

ここで改めて、色温度(K)とはそもそも何かを整理しておきましょう。色温度は「K(ケルビン)」という単位で表される、光の色を数字にしたものです。数字が低いほど赤みがかったあたたかい色(暖色系)、数字が高いほど青みがかった涼しげな色(寒色系)になります。

 

ここで「あれ?」と思った方もいるのではないでしょうか。私たちの感覚では、温度が低い=冷たい、温度が高い=あたたかい、のはずです。ところが色温度は逆で、数字が低いほうがあたたかい色になります。

 

頭がごちゃごちゃになりそうな方は、料理をするときのガスコンロの炎を思い浮かべてみてください。ガスの炎は、温度が低いと赤やオレンジに、温度が高いと青くなりますよね。色温度もこれと同じで、「物を熱したときに出る光の色」を温度で表したものです。だから、低い温度=赤っぽい光、高い温度=青っぽい光、となるわけです(少し無理やりな例えかもしれませんが、これがいちばん覚えやすいと思います)。

 

大切なのは、色温度は「光の色」を表す数字であって、「明るさ」を表す数字ではないという点です。2700Kでも明るい照明はありますし、5000Kでも暗い照明はあります。明るさは別の単位(lm=ルーメン)で表されます。色温度(K)は光の色、明るさ(lm)は光の量。この2つを分けて考えるだけで、照明のカタログがぐっと読みやすくなります。

色温度の目安早見表【2700K〜6500K】

 

住宅用の照明では、おおよそ2700K〜6500Kの範囲で色温度が用意されています。日本産業規格(JIS Z 9112)では、蛍光ランプ・LEDの光の色を「電球色・温白色・白色・昼白色・昼光色」の5つに区分しており、それぞれに色温度の範囲が定められています。住宅の照明カタログでよく見かける代表的な色温度と、その印象・向いている場所を早見表にまとめました。

色温度 光色(JIS区分) 印象 向く場所
2700K 電球色 最もあたたかい 寝室・ダイニング
3000K 電球色 明るめの電球色 リビング・玄関
3500K 温白色 電球色と白の中間 LDK全体・洗面
4000K 白色 やや白い 住宅では採用例少なめ
5000K 昼白色 太陽光に近い白 洗面・キッチン手元
6500K 昼光色 青みのある白 勉強部屋・作業場

※光色の区分は、JIS Z 9112の光色区分を照明メーカーの公式解説ページで確認したものです(2026年9月時点)。区分の境目付近(4500〜4600K、5500〜5700K)には、どの区分にも当てはまらない範囲があります。「印象」「向く場所」は住宅での一般的な目安です。

 

表を見ると分かるように、2700Kと3000Kはどちらも「電球色」の区分に入ります。一方、3500Kは「温白色」、5000Kは「昼白色」、6500Kは「昼光色」と、それぞれ別の区分になります。住宅の照明カタログでよく見かけるのは、2700K・3000K(電球色)、3500K(温白色)、5000K(昼白色)、6500K(昼光色)あたりです。

電球色・温白色・昼白色・昼光色の違い

電球色(2600〜3250K)は、白熱電球の光に近いあたたかみのある色です。住宅の照明でもっとも多く選ばれており、くつろぎの空間づくりに向いています。2700Kと3000Kはどちらもこの区分に含まれます。

 

温白色(3250〜3800K)は、電球色と昼白色のちょうど中間にあたる色です。あたたかみを残しつつ、電球色ほど黄色っぽくならないため、「電球色だと暗い気がするけれど、昼白色は冷たすぎる」という方に選ばれることが増えています。LDKの照明を温白色でそろえる方も少なくありません。

 

昼白色(4600〜5500K)は、昼間の太陽光に近い自然な白色です。物の色が見やすく、清潔感があるため、洗面所やキッチン、書斎などの作業する場所に向いています。昼光色(5700〜7100K)はさらに青みがかった白色で、明るく感じられる一方、住宅では「冷たい」「落ち着かない」と感じる方もいます。オフィスや店舗、勉強部屋などで使われることが多い色です。

 

白色(3800〜4500K)は、JISの区分としてはありますが、住宅用の照明器具では選べる製品が少なめです。住宅で迷ったら、電球色(2700K・3000K)か温白色(3500K)をベースに、作業する場所だけ昼白色(5000K)、と考えると選びやすいでしょう。

部屋ごとの色温度の選び方【工務店の視点】

 

それでは、実際の家づくりで、どの部屋にどの色温度を選ぶとよいのかを見ていきましょう。ここで紹介するのは「唯一の正解」ではなく、打ち合わせの現場で失敗が少ないと感じている目安です。ご家族の暮らし方に合わせて調整してください。

 

先にひとつだけお伝えしておくと、部屋ごとに色温度を変えすぎると、ドアを開けるたびに光の色が変わる落ち着かない家になります。家全体のベースの色温度をひとつ決め、作業する場所だけ例外をつくる。この順番で考えるのが、後悔しない照明計画の第一歩です。

リビング|2700K〜3000Kが基本、調色できるとなお安心

リビングの照明の施工例

 

リビングは家族が集まり、くつろぐ空間です。夜の時間帯は2700K〜3000Kの電球色がよく合います。テレビを見たり、ソファで本を読んだりする時間に、あたたかみのある光は心地よく感じられるでしょう。お客さまを通す場所でもあるため、落ち着いた印象を出せる電球色は、リビングの照明としてもっとも選ばれている色温度です。

 

ただし、リビングは朝から夜まで長い時間を過ごす部屋でもあります。日中は自然光が入るため照明の色温度はあまり気になりませんが、曇りの日や冬の夕方などは「電球色だけだと暗く感じる」という声もあります。そのため、リビングだけは色温度を変えられる調色機能付きの照明を選ぶ方も増えています。

 

器具の種類としては、天井に埋め込むダウンライト、梁や吹き抜けに取り付けるスポットライト、そしてシーリングライトが主流です。ダウンライトは天井がすっきりして空間を広く見せられますが、あとから色温度を変えにくいため、最初の打ち合わせで2700Kか3000Kかをしっかり決めておくことが大切です。リビングは2700K〜3000Kをベースに、日中の使い方に合わせて調色機能を検討するのがおすすめです。

 

リビングにシーリングファンライトを検討している方は、こちらの記事も参考にしてください。

 

ダイニング|料理がおいしく見える2700K

ダイニングの照明の施工例

 

ダイニングは家族が食事をする場所です。料理をおいしそうに見せるには、あたたかみのある2700K〜3000Kの電球色が向いています。レストランの多くが電球色を使っているのは、料理の色を引き立て、食卓を落ち着いた雰囲気にするためです。青白い光の下では、せっかくの料理が少し冷めて見えてしまうこともあります。

 

ダイニングテーブルの上にはペンダントライトを吊るす方が多く、大きめのものを1灯、または小ぶりのものを2〜3灯並べるのが定番です。大きめのペンダントライト1灯はシンプルながら存在感があり、小ぶりのものを並べるとリズムが生まれます。小ぶりのペンダントライトをダクトレール(照明を自由な位置に付けられるレール)に取り付けておくと、将来テーブルの大きさや位置が変わっても照明の位置を動かせるため、長く使いやすい方法と言えます。

 

注意したいのは、ペンダントライトとリビングのダウンライトで色温度がずれてしまうことです。LDKがひとつながりの間取りでは、リビングを3000K、ダイニングを2700Kにすると、境目で色の違いが目立つことがあります。LDKがひと続きなら、ダイニングとリビングの色温度はそろえるのが基本です。

キッチン|手元は3500K〜5000K、全体は電球色でも

キッチンは「作業する場所」の代表です。食材の色や鮮度を確認したり、包丁を使ったりするため、手元はある程度白っぽい光のほうが見やすいと感じる方が多いようです。吊り戸棚の下に付ける手元灯は、3500K(温白色)〜5000K(昼白色)を選ぶケースが多くなっています。

 

一方で、キッチン全体の照明(天井のダウンライトやベースライト)まで昼白色にすると、隣のダイニングやリビングとの色の差が大きくなりすぎることがあります。対面キッチンやオープンキッチンでは、キッチンもLDKの一部として見えるため、全体は電球色または温白色にそろえ、手元灯だけ白っぽい光にする、という組み合わせが無難です。

 

キッチンは「全体はLDKに合わせる、手元だけ白っぽく」の二段構えで考えると、作業のしやすさと空間の統一感を両立しやすくなります。

寝室・子ども部屋|寝室は2700K、子ども部屋は使い方で変える

寝室は、一日の終わりに体を休める場所です。あたたかみのある2700Kの光は落ち着いた雰囲気をつくりやすく、寝る前の時間にはくつろぎやすいとされています。青白い光は目が覚めやすい印象を与えるとも言われますが、睡眠への影響には個人差もあるため、ここでは「寝室は2700Kが落ち着きやすい」という目安にとどめておきます。

 

寝室の照明は、天井の主照明だけでなく、ベッドサイドの読書灯や足元の間接照明を組み合わせると、夜中に起きたときもまぶしさを感じにくくなります。調光(明るさを変える)機能があると、寝る前に少し暗くする、といった使い方もできます。

 

子ども部屋は少し考え方が変わります。小さいうちは遊ぶ・寝る部屋、大きくなると勉強する部屋になるため、電球色だけでは机の上が暗く感じられることがあります。子ども部屋は調色機能付きの照明にしておくか、机の上にデスクライトを足す前提で計画すると、成長に合わせて対応しやすくなります。

洗面・脱衣室|5000K前後で顔色が分かりやすく

洗面化粧台の前は、メイクやひげそり、体調のチェックなど「顔を見る」場所です。2700Kの光は肌を血色よく見せてくれる反面、実際の肌の色や、メイクの色味が分かりにくくなることがあります。そのため、洗面所は昼白色(5000K前後)を選ぶ方が多くなっています。

 

ただし、洗面所の隣が廊下やトイレで、そちらが電球色の場合、ドアを開けたときに色の差がはっきり出ます。気になる方は温白色(3500K)にして中間をとる、あるいは洗面化粧台に付属する鏡の照明だけを白っぽい光にして、天井の照明は廊下と合わせる、という方法もあります。

 

洗面所は「顔が見やすいこと」を優先して5000K前後、周囲との色の差が気になるなら3500Kが目安です。脱衣室と一体になっている場合は、洗濯物の色や汚れを確認する場面も多いため、白っぽい光のほうが使いやすいでしょう。

書斎・ワークスペース|3500K〜5000Kで集中しやすく

在宅ワークが増えたこともあり、書斎やワークスペースを設ける家が増えています。書類を読む・パソコンの画面を見る・字を書くといった作業には、3500K(温白色)〜5000K(昼白色)の白っぽい光が向いています。2700Kの光では、長時間の作業で「なんとなく暗い」「集中しにくい」と感じる方もいるようです。

 

とはいえ、リビングの一角にワークスペースを設ける場合は、そこだけ昼白色にすると空間から浮いてしまいます。この場合は、天井の照明はリビングに合わせて2700K〜3000Kにしておき、机の上にデスクライトを置いて手元だけ白っぽい光を確保する、というのが現実的です。

 

独立した書斎なら3500K〜5000K、リビングの一角ならデスクライトで手元だけ白く、と使い分けると失敗が少なくなります。

玄関・廊下・トイレ|2700K〜3000Kで家全体の印象をそろえる

玄関の照明の施工例

 

玄関は「家の顔」です。お客さまが最初に目にする場所であり、家族が帰ってきて最初にほっとする場所でもあります。あたたかみのある2700K〜3000Kの電球色にすると、玄関を入った瞬間に落ち着いた印象になり、木の質感やタイルの色もきれいに見えます。玄関をすっきり広く見せたい方には、天井に埋め込むダウンライトが向いています。

 

器具としては、天井のダウンライトに人感センサー(人の動きを感知して自動で点灯・消灯する機能)を組み合わせるのが定番です。両手に荷物を持って帰ってきたときにスイッチを探さなくてよい、消し忘れがない、といった利点があります。

 

廊下やトイレも、基本的には玄関やリビングと同じ色温度でそろえるのがおすすめです。「トイレだけ昼白色」にすると、夜中に入ったときにまぶしく感じることがあります。玄関・廊下・トイレは、リビングと同じ電球色でそろえて家全体の統一感を出すと、どの部屋に入っても違和感のない住まいになります。

 

トイレの照明で失敗しやすいポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

調光・調色できる照明という選択肢

ここまで「部屋ごとに色温度を決める」前提で解説してきましたが、最近は色温度そのものをあとから変えられる「調色機能付き」の照明も一般的になってきました。調光(明るさを変える)と調色(色温度を変える)の両方ができる器具なら、朝は白っぽい光で目を覚まし、日中は自然光に近い色で過ごし、夜は2700Kに近い色に落として過ごす、といった使い方ができます。

 

とくに高気密高断熱の家では、夜も室温が安定して静かな環境になるため、照明を少し暗く・あたたかい色に落とすだけで、驚くほど落ち着いた空間になります(これは実際に暮らしてみると実感しやすいところです)。

 

一方で、調色機能付きの器具は、固定の色温度の器具より価格が高くなる傾向があり、リモコンやスイッチの操作が増える、という面もあります。家中すべてを調色にするのではなく、リビングや子ども部屋など「使い方が時間帯や年齢で変わる部屋」だけ調色機能付きにするのが、コストと便利さのバランスがよい選び方と言えるでしょう。

 

照明を含めた家づくりのアイデアは、こちらの記事でもまとめています。

 

照明選びは色温度だけじゃない|4つのポイント

 

ここまで色温度を中心に解説してきましたが、照明選びで見るべきポイントは色温度だけではありません。照明メーカー各社の解説でも、色温度(K)に加えて次の4つが挙げられています。

・明るさを表す定格光束(lm=ルーメン)

・物の色の見え方を表す演色性(Ra)

・光源が見えることによるまぶしさを表すグレア

・光の広がり方を表す配光

色温度とあわせて、この4つを押さえておくと、カタログを見たときに「この器具はどんな光なのか」をイメージしやすくなります。順番に見ていきましょう。

定格光束(lm)|明るさの目安

定格光束(lm=ルーメン)は、照明器具から出る光の量、つまり明るさを表す数字です。LED照明では、この定格光束で明るさが示されています。白熱電球の時代は「60Wの電球」というようにワット数(消費電力)で明るさを想像していましたが、LEDは少ない電力で明るく光るため、ワット数では明るさが分かりません。そこで、カタログには「ダウンライト60形相当」「電球60W形相当」のように、白熱電球に置き換えたときの目安が併記されています。

 

一般電球形のLED電球では、「○W形相当」と全光束(lm)の対応が、業界団体(日本照明工業会)のガイドラインで次のように定められています(2026年9月時点。照明メーカーの公式解説ページで確認)。

白熱電球の目安 全光束(lm)
20W形相当 170lm以上
40W形相当 485lm以上
60W形相当 810lm以上
100W形相当 1,520lm以上

※一般電球形(E26口金)の場合。小形電球(E17口金)やレフ電球では基準値が異なります。ダウンライトなどの器具の「○形相当」は、器具ごとの定格光束をカタログで確認してください。

 

明るさの感じ方は、部屋の広さ・天井の高さ・壁や床の色によっても変わります。白い壁は光を反射して明るく感じ、濃い色の壁は同じ器具でも暗く感じます。色温度(K)で光の色を決め、定格光束(lm)で明るさを確認する。この2つをセットで見るのが、照明選びの基本です。

演色性(Ra)|物の色がきれいに見えるか

演色性(Ra)は、その光の下で物の色がどれだけ自然に見えるかを表す指標です。「同じ服なのに、店の中と外で色が違って見えた」という経験はありませんか?これは光の演色性の違いによるものです。Raは最大が100で、数字が大きいほど自然光に近い、色が正確に見える光ということになります。

 

JIS Z 9112では、LEDの演色性を次のように区分しています(2026年9月時点。照明メーカーの公式解説ページで確認)。

区分 Raの下限
普通形(Class 0) Ra60以上
高演色形(Class 1) Ra80以上
高演色形(Class 2) Ra90以上
高演色形(Class 3・4) Ra95以上

 

美術館で例えると分かりやすいかもしれません。美術品が展示されている場所には、作品の色を正確に見せるために演色性の高い照明が使われ、廊下や通路など色を正確に見せる必要のない場所には、それほど演色性の高くない照明が使われることがあります。住宅でも同じで、料理の色を見るダイニングやキッチン、肌の色を見る洗面所では、Ra80以上の高演色形を選ぶと、色が自然に見えて失敗が少ないと言えます。

グレア|光源が見えるまぶしさ

グレアとは、光源(電球やLEDの発光部分)が直接目に入ることで感じる不快なまぶしさのことです。ダウンライトの真下から天井を見上げたときに「まぶしい」と感じる、あの感覚がグレアです。

 

グレアの感じ方は、器具の「遮光角」で変わります。遮光角とは、照明器具を横から見たときに、光源が直接見えなくなる角度のことです。遮光角が大きい器具ほど、器具に近づいても光源が見えにくく、まぶしさを抑えられます。ただし、光源を深い位置に隠すぶん、光が遮られて器具から出る光の広がりが小さくなる、というデメリットもあります。

 

住宅でグレアが問題になりやすいのは、ソファに寝転んだときに真上にダウンライトがある場合や、寝室のベッドの真上に照明がある場合です。寝転ぶ場所・見上げる場所の真上には、光源が直接見える器具を避けるのが、まぶしさで後悔しないための基本です。

配光|光の広がり方

配光とは、器具から出た光がどのように広がるかを表すものです。同じ色温度・同じ明るさの器具でも、配光によって空間の印象は大きく変わります。

 

大きく分けると、光を絞って真下を照らす「狭角配光」、それより少し広がる「広角配光」、そして全体にまんべんなく光が広がる「拡散配光」があります。狭角配光はスポットライトのように一部を強調したいときに、拡散配光は部屋全体を均一に明るくしたいときに向いています。

 

拡散配光は均一な明るさが得られ、狭角配光になるにつれて光が絞られ、空間に強弱(メリハリ)が付く、と覚えておくと分かりやすいでしょう。リビングの主照明は拡散配光で全体を明るくし、飾り棚や壁の絵には狭角配光のスポットライトを当てる、といった組み合わせが、雰囲気のある空間づくりの定番です。

2700Kや色温度に関するよくある質問

 

最後に、2700Kや色温度について、打ち合わせでよくいただく質問にお答えします。

Q.2700Kと3000K、家全体ならどちらがいいですか?

A.くつろぎ・落ち着きを優先するなら2700K、少し明るくすっきりした印象にしたいなら3000Kが目安です。どちらも電球色の区分に入るため、家全体をどちらかでそろえれば大きな失敗にはなりにくいでしょう。木の質感を活かしたナチュラルな内装や、ホテルライクな雰囲気を狙うなら2700K、白を基調とした明るい内装なら3000K、という選び方をする方が多い印象です。迷ったら、ショールームやモデルハウスで2700Kと3000Kを並べて見比べてみることをおすすめします。

Q.2700Kは暗いのですか?

A.2700Kは「暗い色」ではなく「あたたかい色」です。明るさは色温度(K)ではなく、定格光束(lm)で決まります。ただ、オレンジがかった光は白い光に比べて「明るさの感じ方」が控えめになるため、同じlmでも暗く感じることはあります。2700Kで暗いと感じる場合は、色温度を上げるのではなく、器具の数を増やす・lmの大きい器具にする、といった対応のほうが、雰囲気を保ったまま明るさを確保できます。

Q.LED電球の「電球色」は何Kですか?

A.JIS Z 9112の区分では、電球色は2600〜3250Kの範囲です。市販のLED照明では2700Kまたは3000Kが多く、製品によって異なります。「電球色」とだけ書かれている場合、2700Kか3000Kかはカタログの仕様欄で確認する必要があります。同じ部屋の器具をそろえるときは、光色の名前だけでなく、色温度の数字まで確認しておくと安心です。

Q.色温度は後から変えられますか?

A.調色機能付きの器具なら、リモコンやスイッチで後から変えられます。固定の色温度の器具は、電球交換ができるタイプなら電球を替えることで変更できます。一方、LEDが器具と一体になっている(電球交換ができない)ダウンライトなどは、色温度を変えるには器具ごと交換することになります。あとから変える可能性がある部屋は、調色機能付きか、電球交換ができるタイプを選んでおくと、10年後・20年後の暮らし方の変化にも対応しやすくなります。

まとめ|2700Kを理解すれば、色温度で空間の雰囲気をコントロールできる

 

2700Kは、電球色の中でもっともあたたかみのある、白熱電球に近いオレンジがかった光の色です。同じ電球色でも3000Kとは印象が変わり、2700Kは落ち着き・くつろぎ、3000Kは明るくすっきりした印象になります。

 

色温度(K)は光の色を表す数字で、明るさ(lm)とは別のものです。JIS Z 9112では電球色(2600〜3250K)・温白色(3250〜3800K)・白色(3800〜4500K)・昼白色(4600〜5500K)・昼光色(5700〜7100K)の5つに区分されており、住宅では電球色か温白色をベースに、洗面・キッチンの手元・書斎など作業する場所だけ昼白色を足す、という考え方が失敗の少ない選び方です。

 

そして、照明選びは色温度だけでなく、定格光束(lm)・演色性(Ra)・グレア・配光の4つもあわせて見ることで、「どんな光になるのか」を打ち合わせの段階でイメージしやすくなります。

 

照明の色温度、器具の形、光の広がり方で、同じ間取りの空間はまったく違ったものになります。どんな空間にしたいのかを家族で話し合いながら色温度を決めていく時間も、家づくりの楽しみのひとつではないでしょうか。色温度を使いこなせば、その日の気分や時間帯に合わせて、空間の雰囲気を自分たちでコントロールできるようになります。

 

2700Kと3000Kの違いは、写真やカタログよりも、実際の空間で見るのがいちばん分かりやすいです。愛知県小牧市のモデルハウスで、電球色の光の中で過ごす夜の雰囲気をぜひ体感してみてください。

 

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