「高気密高断熱の家を建てたけど後悔した、、、」そんな体験談やブログを探して、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか?
高気密高断熱住宅は、季節を問わず1年中快適に過ごせて、光熱費も抑えられる住まいとして人気があります。その一方で、インターネットやSNSでは「思ったより寒い」「乾燥がひどい」といった後悔の声を見かけるのも事実です。人生で一番大きな買い物だからこそ、後悔はしたくないですよね。
この記事を書いているのは、高気密高断熱住宅を実際に建てている工務店です。工務店のブログとして、現場やお引き渡し後のお宅で聞く声をもとに、高気密高断熱住宅で後悔する原因4つと対処法、そして後悔しないための会社選びのポイント3つを本音でお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を加筆・更新しました。
⇒高気密高断熱住宅で後悔した人の声や体験談を探している方
⇒これから高気密高断熱の家を建てる予定で、失敗したくない方
⇒高気密高断熱住宅で後悔する原因4つと、住みながらできる対処法
⇒後悔しないための会社選びのポイント3つ(気密測定の話が一番大事です)
高気密高断熱住宅とは?まずは特性を押さえよう!

四季折々の自然を体感できる日本では、季節の移り変わりによる温度変化が激しいので、1年中一定の室温を保ちやすい「高気密高断熱住宅」に住むことで、快適な暮らしをおくることができます。少し前までは 風通しの良い家が日本の風土にあう建築だ!なんて声もありましたが、昨今はそんな声も少なくなってきた気がします。
高気密高断熱住宅とは、断熱材・防湿シート・気密シートなどの建材を、精度の高い施工技術でつくり上げた家です。
木造住宅の場合、どんなに腕のいい大工さんが建てても、天井や壁などにスキマができてしまうので気密性を保つのが難しいと言われています。と言うかそう思い込まれています。。。実際には、スキマを埋める材料も施工方法も進歩していて、丁寧に施工すれば木造でも高い気密性を確保できます。
柱と断熱材の間、木材と木材の間にスキマができないように丁寧に施工することで、家の中の温度を快適に保つ効果が期待できます。ひとことで言えば、高気密高断熱住宅とは、熱を逃がしにくく / 入りにくくする家です。
壁や窓の断熱性が低いと、屋外の暑さ寒さが窓や壁から室内に伝わりやすく、夏は暑く冬は寒い家になってしまいます。高断熱の家は、性能の高い断熱材や窓で外気の影響を抑えるため、効率良く室内の温度を調節でき、省エネ効果の向上や光熱費の節約につながるのも魅力の一つです。
高気密高断熱住宅のメリット・デメリット

高気密高断熱住宅に住んでみて感じるメリットは、以下の5つがあげられます。
- 暖冷房費の節約につながる
- 部屋ごとの温度差が小さい
- 結露の発生を防げる
- 常に換気されている
- 遮音性に優れている
一方、高気密高断熱住宅に住んでみて感じるデメリットは以下の5つです。
- 暖房器具に制限がある?
- 乾燥しやすい
- 内部結露が発生する可能性がある
- 初期費用がかかる
- 息苦しさを感じる人もいる???
ここで注目してほしいのは、メリットに「結露の発生を防げる」、デメリットに「内部結露が発生する可能性がある」と、どちらにも結露が入っている事です。つまり、同じ高気密高断熱住宅でも、施工の精度しだいで結露を防ぐ家にも、結露に悩む家にもなり得るということです。この話は、後ほど詳しく解説します。
メリット・デメリットの詳細と、デメリットのひとつでもある「24時間換気の寒さ」については、次の記事で詳しくまとめているので、こちらも合わせてご覧ください。
高気密高断熱住宅で後悔する原因と対処法4つ

インターネット検索やSNSでは、高気密高断熱住宅を建てたけど後悔した、、、という声を見かけます。気密性・断熱性が高い家は、本来であれば1年中住みやすい家のはずなのに、なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
以下では、現場で実際に聞くことのある声をもとに、後悔の原因と対処法をセットでご紹介します。
思ってたよりも寒い、、、
「高気密高断熱なのに、冬になると給気口の近くがスースーする」。お引き渡し後のお宅や見学会で、そんな声を聞くことがあります。
高気密高断熱住宅に住んでいるのに、想像していたよりも寒いと感じる原因は、24時間換気システムが関係しているかもしれません。24時間換気システムは、2003年に改正された建築基準法により設置が義務付けられたもので、目的はシックハウス対策(建材などから出る化学物質による健康被害を防ぐこと)です。
24時間換気システムは、十分な換気をおこなうためにも常時稼働しておくことが望ましいのですが、外の冷たい空気をそのまま取り入れるタイプの場合、給気口の近くではすきま風が入ってきているように感じてしまうことがあるのです。
そして工務店として本音を言うと、「寒い」の原因が換気ではないケースもあります。気密・断熱の施工精度が足りず、計画していない場所からすき間風が入っている、つまり「高気密高断熱のはずが、実はそうなっていなかった」というケースです。この場合は住みながらの対策だけで解決するのが難しいため、後ほどご紹介する「会社選び」が重要になってきます。
住みながらできる寒さ対策としては、以下の4点があげられます。
- 専用のフィルターを換気口につける
- 換気口のお手入れを定期的にする
- 断熱カーテンや厚手のカーテンに変える
- サーキュレーターやシーリングファンで空気をかき混ぜる
対策の詳細や、外気を室温に近づけてから取り込む熱交換型など換気システムの種類については、先ほどご紹介した24時間換気の記事で詳しく解説しています。
結露が出やすい
高気密高断熱住宅なら結露しないと聞いていたのに結露が出た。これも、後悔の声としてあがりやすいポイントです。
高気密高断熱住宅では、外壁・床・天井などの中にスキマがあると内部結露(壁の中で起こる結露)が発生しやすく、カビやダニがわいてしまうリスクが高まります。
しっかりと壁の中や天井に断熱材が入っていれば、内部結露が生じるリスクは抑えられますが、スキマがあるとそこに湿気が入り込み、結露やカビが生じて住宅そのものがダメージを受けてしまうのです。表面から見えない場所で静かに進むのが、内部結露の怖いところです。
結露対策としては、スキマができやすい断熱材・施工方法を選ばない事をおすすめします。
特に、袋入りの断熱材は、施工する際に外壁と室内の壁の間の空間にスキマができやすいと言われています。スキマができれば壁内結露が発生し、カビが発生する可能性も高くなることをおさえておきましょう。もちろん袋入りでも丁寧に施工すれば性能は出ますが、施工の難易度が上がる分、施工者による精度の差が出やすいのは事実です。
乾燥しやすい
「冬は加湿器が手放せない」という声も、高気密高断熱住宅ではよく聞きます。
エアコンなどの暖房機器をつけると室温は上がりますが、空気中の水分が増えるわけではないため、温度が上がった分だけ湿度(空気の潤い具合)の数字が下がり、乾燥を感じやすくなるのです。
これまでの住宅では暖房に石油ストーブを使うケースが多く、ストーブの上にやかんを置いて常に湯気が上がっている、そんな環境だったので乾燥が気にならなかったのかもしれません。エアコン中心の高気密高断熱住宅に住むと、その差で余計に乾燥が気になってしまうのでしょう。
冬に暖房をつけずにすごすのはむずかしいので、ある程度の乾燥は仕方のないことです。しかし、室内の湿度は日々のちょっとした工夫で保てますので、次の方法をためしてみてください。
- 入浴後にお風呂のドアを開けて、湿気を室内に活かす
- 洗濯物を室内に干して湿度を上げる
- 暖房の設定温度を少し下げて、湿度の低下をゆるやかにする
※お風呂の湿気を活かす方法は、家の換気計画やカビ対策との兼ね合いもあるので、様子を見ながらおこなってください。
息苦しく感じる
かつては、高気密高断熱住宅は気密性が高いから息苦しくなりそう、、、という意見もありました。
とくに昔は、窓のサッシに性能の高いものがなく、太陽の熱の出入りを少しでも抑えるために窓を小さめにする、数を減らすといった工夫をしていた時代もあったので、窮屈に感じてしまった方がいたのかもしれないですね。
しかし、現在の高気密高断熱住宅には24時間換気システムがあり、計画的に家じゅうの空気が入れ替わり続けているので、実際の空気はスキマ風まかせの家よりむしろきれいと言えます。気密性が高いからこそ、狙ったとおりに換気ができるのです。
また、窓の性能も昔とは比べものにならないほど上がっています。太陽の位置や周辺環境にあわせて窓を配置する設計をすることで、開放的かつ省エネ性能の高い空間づくりにもつながります。高気密高断熱=窓が小さく暗い家、というのはもう過去の話と言えるのではないでしょうか。
高気密高断熱住宅で後悔しないための会社選びのポイント3つ

ここまで読んでいただくとお気づきかもしれませんが、後悔の原因の多く(寒い・結露)は、高気密高断熱という性能そのものではなく、施工の精度に関わる問題です。つまり、どの会社に依頼するかで、後悔するかどうかがほぼ決まってしまうのです。
そこで、後悔しないための会社選びのポイントを3つご紹介します。
気密測定を全棟でしているか聞いてみる
一番のおすすめは、候補の会社に「気密測定は全棟でしていますか?」と一言聞いてみる事です。
気密測定とは、専用の機械で家のスキマの量を実測する検査のことで、結果はC値(家全体にどれくらいスキマがあるかを示す数値。小さいほど高気密)という数値で出てきます。
図面の上で「高気密高断熱です」と言うのは、正直誰にでもできます。しかし、C値は実際に建てた家で測らないと出せない、いわば施工精度の通知表。全棟で測定して数値を答えられる会社は、それだけ施工に自信があるということです。逆に、あいまいな答えしか返ってこない場合は、少し慎重になった方がいいかもしれません。
C値と気密測定については、こちらの記事で詳しく解説しています。
地元密着型の業者を選ぶ
依頼したい会社が地元密着型の業者であるかも重要なポイントです。地元の気候や地形など、地域の特性に合った施工プランや間取りの提案をしてもらえます。
お家の引き渡し後に不具合やトラブルがあったとき、経年のメンテナンスをしてほしいときにも、迅速に駆けつけて対応してもらえるので安心です。高気密高断熱住宅は建てて終わりではなく、性能を保ちながら長く住む家。10年後・20年後の付き合いまで考えて選びましょう。
施工事例が理想に近い業者を選ぶ
公式サイトもしくはパンフレットなどで施工事例をチェックして、理想に近いデザイン・性能の家を施工してくれる会社なのかを検討しましょう。
たとえば、デザインは好みだけど性能の話がほとんど出てこない会社もあれば、性能は高そうだけどデザインがピンとこない会社もあります。思っていたのとは違った、、、という後悔を防ぐためにも、自分の理想と業者の得意分野にミスマッチがないか、施工事例をよくチェックしましょう。
高気密高断熱の後悔に関するよくある質問
最後に、高気密高断熱住宅の後悔についてよくいただく質問にお答えします。
Q.高気密高断熱住宅で後悔する人は多いですか?
A.後悔の声はありますが、その多くは高気密高断熱という性能そのものではなく、施工精度や会社選びに原因があります。きちんと施工された高気密高断熱住宅は、1年中快適で光熱費も抑えられる住まいです。気密測定を全棟でおこなうなど、施工品質を数値で確認できる会社を選ぶことで、後悔のリスクは大きく減らせます。
Q.高気密高断熱なのに寒いと感じるのはなぜですか?
A.24時間換気の給気口から入る外気か、気密・断熱の施工精度不足が主な原因です。換気が原因なら、フィルターや断熱カーテン、空気をかき混ぜる工夫などで緩和できます。家のあちこちで寒さを感じる場合は施工精度の問題の可能性もあるため、建てた会社に相談してみてください。
Q.高気密高断熱住宅の乾燥対策はどうすればいいですか?
A.入浴後の湿気を活かす・洗濯物を室内に干す・暖房の設定温度を少し下げる、の3つが手軽でおすすめです。それでも気になる場合は、加湿器の併用も検討しましょう。湿度を保つことは、乾燥対策だけでなく冬の体感温度を上げることにもつながります。
Q.後悔しない会社の選び方を教えてください。
A.「気密測定を全棟でしているか」「施工事例が理想に近いか」「地元密着で長く付き合えるか」の3点を確認するのがおすすめです。特に気密測定は、施工精度を数値で確認できる分かりやすい判断材料です。「気密測定はしていますか?」の一言を、ぜひ担当の方に投げかけてみてください。
まとめ:高気密高断熱住宅の特性を理解して後悔しない家をつくろう

高気密高断熱住宅で後悔する原因4つと対処法、そして会社選びのポイント3つをご紹介しました。
・思ったより寒い → 24時間換気の給気が原因のことも。フィルター・カーテン・空気の循環で対策
・結露が出やすい → スキマができやすい断熱材・施工方法を選ばない
・乾燥しやすい → 湿気を活かす工夫と暖房の設定温度で緩和
・息苦しく感じる → 計画換気と今の窓性能なら心配は少ない
工務店のブログとして正直に言うと、高気密高断熱の後悔の多くは、家の性能そのものではなく、施工精度と会社選びの問題です。高気密高断熱住宅そのものは、間違いなく快適な暮らしの土台になってくれます。
だからこそ、事前に家づくりの情報収集をしたり、気密測定のことを担当者に質問したり、施工事例を見比べたりすることが大切です。それが、10年後・20年後も「この家にしてよかった」と思える、後悔しない家づくりの第一歩です。
とはいえ、高気密高断熱の住み心地は、数字や文章だけではなかなか実感できません。私共の建てる家も高気密高断熱です。冬の暖かさや空気の心地よさは、愛知県小牧市のモデルハウスでぜひ体感してみてください。
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