⇒C値の基準がいくつなのか知りたい方へ
⇒隙間のない暖かい家に住みたい方へ
◆今回の記事を読むと以下の事がわかります。
⇒C値の国の基準の変遷と、今は基準がない理由
⇒C値の目安と、隙間の少ない(C値の小さい)家のメリット
「C値の基準っていくつなんだろう?」と気になって検索された方も多いのではないでしょうか。
先に結論からお伝えすると、C値に国の基準は、今はありません。かつては国の省エネルギー基準の中にC値の目安が示されていた時期もありましたが、2009年(平成21年)の改正で削除され、それ以降ずっと「基準がない」状態が続いています(2026年9月時点)。
冬でも暖かい家に住みたいと言う方には「高気密高断熱住宅」がおすすめです!ただ、、、気を付けてほしいのは、国の基準がない以上、一般的に言われてる「高気密住宅」の基準は曖昧だということ。
この記事では、高気密かどうかを表す数値=C値についてと、国の基準の変遷、基準がない今の「目安」をお伝えしていきますよ~。あわせて高気密な家をおすすめする理由、“低気密住宅”で考えるべきリスクについても解説してみます!
低気密住宅?
パパ
隙間風が入る家って事?
ママ
「うちは高気密住宅を建てていますよ~」という業者さんの真偽のほどを見極めるコツも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を加筆・更新しました。
C値とは?家の“隙間の大きさ”を表す数字です
C値とは住宅の延べ床面積に対する「相当隙間面積」=隙間の大きさ・広さを示すもので、「しーち」と読みます。C値は延べ床面積と隙間面積の比率で算出されますが、実際に建築された建物内で、気密を測定する専門の機械を使って測定することもできるもの。

これは計画的に設けられた換気口などの穴を全て閉じた状態で、室内の空気を送風機で強制的に外に排出した時に生じる“気圧差”と“風量”でC値を算出する方法。この実測を「気密測定」と呼びます。測定の流れや費用の目安、報告書で確認すべきポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。
実際にどのくらいの隙間かというと、『C値=5.0の場合、40坪ではハガキ約4.5枚分程度の隙間がある』状態ということ。同じ面積でC値=2.0の場合、ハガキ約1.8枚分程度の隙間がある、ということなんですね。
施工する職人さんの腕が悪ければ精度が低く隙間が多い家が出来上がります=C値の大きい家。その逆でC値の数字が小さいことは、『腕の良い職人が建てた家』と思ってもよいと思います。快適性だけでなく気密以外の部分も十分な品質を兼ね備えた家、といえるということになるわけです!
C値とQ値・UA値の違い
ハウスメーカーのホームページを見ているとC値やQ値という数字が出ていることもありますね。C値とQ値、何の性能なんだろうなーとは思ってもぱっと見ではわかりませんね。そこで簡単にご説明。
Q値は「熱損失係数」といい、こちらは家の断熱性能をチェックする指標、と覚えておいてください。その家がどれだけ熱の影響を受けやすいかを換気の熱損失を含めた数字で表したもの。C値と同じくQ値も数字が小さいほど断熱性能が良いと言う事になります。
ちなみに現在は、断熱性能の指標としてはQ値に代わってUA値(外皮平均熱貫流率)が主流になっています。国の断熱等性能等級もUA値で評価されますが、この評価の中に気密(C値)は含まれていません。だからC値は、断熱の等級とは別枠でチェックすべき数字なんです。
「性能の良い家」「高気密高断熱の家が良い」と思うならC値もQ値(UA値)も数字が小さい方が良いということですね。
C値の基準は国にはない【変遷と理由を解説】

冒頭でもお伝えしたとおり、国が決めた基準、のようなものはC値に関しては、、、ないんです(2026年9月時点)。
そんなの言ったもん勝ちじゃないか~!!
パパ
そんなのにお金払いたくないわ~!!
ママ
「えー!じゃぁ結局言ったもん勝ちなんじゃないの?!」そのお気持ちは良くわかります。。。ではなぜ基準がないのか、これまでの変遷から見ていきましょう。
C値の基準の変遷|平成11年の目安は2009年に削除されました
かつては国の基準の中にも、C値の目安がありました。平成11年(1999年)のいわゆる「次世代省エネルギー基準」では、寒冷地でC値2.0c㎡/㎡、その他の地域で5.0c㎡/㎡という目安が示されていたんです。
ところがこの目安は、2009年(平成21年)の基準改正で削除されました。国の説明としては「施工技術や建材・工法の変化によって、一定程度の気密性が確保されるようになったから」というのが削除の理由です。
実務の目線で言えば、『C値は施工前に確認できるものではない上に、施工後の測定だとコストも手間もかかる』という事情も大きかったのではないかと思います。結局、目標のC値を満たしていなかった場合「施工のやり直しが必要になる」のがC値なんですよね。
そもそも定められていた目安も、寒冷地でC値2.0c㎡/㎡とかなり緩い基準だったので、なくても、、、と思わないでもないのですが。注意してほしいのは、基準が削除された=気密が不要になった、という意味ではないこと。2025年4月からは省エネ基準への適合が全ての新築住宅で義務化されましたが、その省エネ基準の中にもC値の規定は入っていません。つまり「大事なのに、国の基準がない」のが今のC値なんです。
※制度の内容は今後変わる可能性があります。最新の情報は国土交通省などの公式情報でご確認ください。
自治体にはC値基準の例があります【北海道・鳥取県】
国の基準はなくても、寒さの厳しい地域や住宅性能に力を入れる自治体には、独自のC値基準を定めている例があります。北海道では『北方型住宅2020』基準でC値を1.0としました。
お~凄い!!
パパ
なんか安心できるね!!
ママ
また、鳥取県の住宅性能基準「NE-ST(とっとり健康省エネ住宅)」でも、全てのグレードでC値1.0が基準とされています。「基準を作るなら1.0」というのが、住宅性能に本気の自治体の相場観と言えるかもしれませんね。
ハウスメーカーの公表C値はどのくらい?

国の基準がない中で、実際にどのくらいのC値で家が建てられているのか気になりますよね?
という訳で、ここでは皆さんが知っているんじゃないかな?という大手ハウスメーカーがホームページで公開しているC値をご紹介してみます。
- 一条工務店 0.59㎠/㎡
- スウェーデンハウス 0.73㎠/㎡
- セキスイハイム 0.99㎠/㎡
- ミサワホーム 2.0㎠/㎡
※このC値は当記事の執筆時(2020年)に各社がホームページで公表していた値です。最新の数値は各社の公式サイトでご確認ください。
C値について業界最高水準をうたうだけあって一条工務店はかなりC値が低い=良いということもわかりますね。国の基準がなくても、自主的に高いレベルの気密性能を確保している会社はある、ということです。
C値の目安は?「1.0以下」がひとつの基準です
では、国の基準がない今、C値はいくつを目安にすれば良いのでしょうか。自治体の基準の例や、気密を得意とする会社の公表値から考えると、C値1.0以下がひとつの目安と言えるのではないかと思います。
C値1.0は普通に出せるような工務店さんがおススメです。そんなに難しくないですから。
オガタ
腕の良い職人さんが真面目に作った高気密な家では、そんなに難しい事ではないので問題ないのですが、、、。現状ではプロフェッショナルであるべき、いやあってほしいハウスメーカーでさえ気密性を重視しない技術者・職人さんが多くなってきてしまっているんですよね、、、。残念ですが。だからC値を聞いてもハグラカシタリ。。。
これは「良い家を作る」という本来の目的を忘れ、コストダウンに走りすぎた業界の影の部分ともいえるでしょう。
C値が低い“高気密住宅”をおすすめする6つの理由
高断熱とあわせて高気密な家を希望されることも多いですが、本当に「高気密な家はいいのか?」懐疑的な皆さんの為に、こちらの情報をまとめてみました。

まずは高気密住宅をおすすめしたい6つの理由を見てみてください。
- 室内温度を保ち少ないエネルギーでも快適になる
- 断熱性能の低下防止
- 基礎や土台を含め家が長持ちする
- 計画換気で外気汚染物質を防ぎつつ調湿・嫌な臭いを追い出す
- 足元が冷えるのを防ぐ
- 腕の良い職人が建てたかどうかの基準になる
“断熱性能の低下防止につながる”というとちょっと意外な気もしてしまうかもしれませんが、高気密と高断熱は関連があるんです。
羽毛布団の上に毛布を掛けたほうが暖かく眠れる、といいますよね。これと同じで暖かさを保つためには風よけが必要!断熱性能が羽毛布団、気密性がこの場合の毛布にあたるもの、と考えてみてください。
また冬場は特に「足元が寒い~」というのは辛いですよね?でも高気密住宅は隙間風が少ないから床も冷えないんです♪もちろん夏はクーラーで冷やしたのにすぐに熱くなる、ということもなくなるので冷暖房の効率は格段に良くなります。
また、と~~っても重要なポイントですが、3つ目のポイントを見てください。高気密住宅ではない場合は内部結露で木材や金属部分が傷み、土台から腐ってしまう原因にもなるんです。土台と家が離れてしまうようなことになったり、柱が腐って傾いたら大変ですよね?!これについては次の章でもっと詳しく解説しますね。
ちなみに、高気密高断熱住宅の初期費用と住んでからの光熱費を長い目で見るとどうなるのか、という「建てる意味」の話はこちらの記事で解説しています。
気密が低い(C値が大きい)と内部結露で家が腐る?!

先ほどの6つのポイントの3つ目、に関連する情報です。
家の“土台”や“柱”を長持ちさせるのに高気密が良いという点について詳しく解説していきますね。“非”高気密住宅では居室内の空気に含まれる水蒸気が断熱材や壁の中にも入ります。これが冷やされると当然水になるわけで、、、どうなるかはお分かりですよね?
これが「内部結露」という現象。長引けば断熱性能を低下させるだけでなく、腐食によって柱や土台等、色々な影響も出てきます。
室内のカビと同じく健康被害の影響も心配ですが、壁の中が内部結露で濡れてしまうと柱や土台の木材が腐食したり、金属部分にも錆が発生してもろくなります。
え!!そんなのどうしたら良いんだ?
パパ
そんなこと言われてもね~。。。
ママ
特に繊維系断熱材(例:グラスウールなど)は水蒸気を通しやすい性質。ですから防湿シートの施工に丁寧さが求められるんです。残念なことに、丁寧な施工をしているハウスメーカーは少ない、というのが実情なんです、、、。
壁内結露のシミュレーションをしたらイイと思いますよ?。
オガタ
積極的に低C値住宅を建てられないハウスメーカーの事情
特に高気密住宅の建築・販売に積極的でないのはパーツを作って組み立てて販売する大手ハウスメーカー、建売住宅系、ローコストを謳っているもの、デザイン系住宅をメインに取り扱うハウスメーカーなどが多い気がしてます。ウチは高気密住宅建ててます!と言いながら高気密ではない家を建てるより、C値?そんなの気にしないです!!!って言われた方が気持ちいいですけどね~(笑)
気密性能を気にしない?それはどうしてなのか、その理由をちょっとだけ見てみましょう。
- ローコスト実現のために単価のやすい職人さんに頼らざるを得ないから
- コスト的にも現場管理者や職人の技術力が足りていないから
- 高気密住宅には高い技術力が必要で施工時間も長くかかる
- 高気密住宅はローコストでは実現できないから
というのが背景にあると思います。
コストをとるか質をとるか、ということになると量産しないと採算が取れないような業者では厳しいということでしょう。量産型住宅はお値打ちなので質よりも価格がウリなのでそれはそれでも良いとは思います。
C値(気密性)を重視する会社かチェックする2つのコツ

『注文しよう、としているハウスメーカーが高気密を売りにしている。』・『高気密住宅に住みたい!』
それならば、、、この確認方法を活用していただければと思います。
- 過去に建築した高気密住宅の気密性能をチェックする(聞いてみる)
- 内装着手前の1回、完成時に1回、合計2回の気密測定を要請しよう
あんまりうるさく言うと嫌がられたりして前向きにいい家を作ってもらえないのでは、、、と懸念されるかもしれませんが、そんなことはありません。そんなところやめてしまっても良いかもしれません。(笑)
高気密、というからには当然のことでもあり、渋るようなら「本当の高気密住宅を建てる気はないかも」と判断しても良いでしょう。
何故内装を始める前にも測定結果を知りたいのかというと!!完成後だけの測定では目標としていたC値をクリアできなかった場合、是正工事が難しく、やり直しとなると内装を取り崩したりなどコストも時間も労力も大幅に必要になるから。そうならない為にC値は2回以上の測定がベストなんじゃないかと思います!しかも1回目はプラスターボードを貼る前が良いと思います。なぜならばプラスターボードで気密ラインをとっていないからです。。。
実際の気密工事で現場が何をしているのか、なぜ大切なのかは、こちらの記事で紹介しています。
気密が悪いとなぜダメなの?穴の開いたストローの例え
気密に対する質問こちらです↓

返答がこれ→【穴の開いたストローでうまく飲めないイメージをしてみてください(^^)】
ザクっとし過ぎましたかね?ではもう少し。
例えば部屋を真正面から見たときに【左・真ん中・右】があるとして左から2の量強制的に排気している。と仮定した場合。この時【右】に2の吸気があればその部屋の換気は右から左に綺麗に流れる。
しかし、真ん中に2の穴があれば右半分の空気はよどむ。(ストローできれいに吸えない状態)こんなイメージ図です↓
これを日常生活の中の経験あるだろうコトに置き換えるとストローに穴が開いている状態。という事なんです。隙間の多い家=C値の大きい家では、せっかくの24時間換気も計画どおりに働いてくれない、ということなんですね。
C値の基準に関するよくある質問
最後に、C値の基準についてよくいただく質問をまとめました。
Q1. C値に国の基準はありますか?
A. ありません(2026年9月時点)。かつて次世代省エネルギー基準にC値の目安がありましたが、2009年(平成21年)の改正で削除されました。現在の省エネ基準にもC値の規定はありません。一方で、北海道の『北方型住宅2020』や鳥取県の「NE-ST」のように、自治体が独自の基準(C値1.0)を定めている例はあります。
Q2. C値はいくつなら高気密住宅といえますか?
A. 「高気密住宅」に公的な定義はありませんが、C値1.0以下がひとつの目安と考えています。自治体の基準の例も1.0ですし、腕の良い職人さんが丁寧に施工すれば普通に出せる数字だからです。
Q3. C値の基準が廃止されたのはなぜですか?
A. 国の説明では「施工技術や建材・工法の変化により、一定程度の気密性が確保されるようになったため」とされています。加えて実務的には、C値は施工後に実測しないと確認できないという性質も背景にあると考えられます。基準の削除=気密が不要になった、という意味ではない点に注意してください。
Q4. C値はどうやって測るのですか?
A. 送風機を使った「気密測定」で実測します。内装着手前と完成時の合計2回の測定がおすすめです。測定の流れや費用の目安、報告書の見方は、本文中でご紹介した気密測定の解説記事にまとめています。
まとめ|長持ち&快適&安心な高気密住宅はC値でチェック!
高気密住宅が快適な理由、長く安心して住むことができる家だという事は伝わったでしょうか?国の基準がない今だからこそ、C値を見れば「腕の良い職人さんが作ったかどうか」「快適な高気密住宅なのか」分かる、ということも覚えてもらえましたか~?
C値は小さい方が高気密!高気密かどうかはC値が1.0以下であることをまずは前提に考えてチェックしてみてください。
高気密な家を建てる、ということはすなわち腕の良い職人さんに建ててもらった品質の良い家、ということ。家族みんなが安心して快適に暮らせる高気密住宅はおススメではないかと思うんです。。。10年後・20年後も「この家にしてよかった」と思える、後悔しない家づくりの参考になれば幸いです。
そして、気密の話は数字だけではなかなか実感できません。愛知県小牧市のモデルハウスでは、実際の家を体感しながら気密の話も直接聞いていただけます。
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