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グラスウールの熱伝導率と密度(16K・24K)がわかる!高性能グラスウールとの違いを工務店が解説

グラスウール 24K 

「グラスウールの熱伝導率ってどれくらい?」「16Kと24Kって数字が付いているけど、何が違うの?」と気になって検索された方も多いのではないでしょうか。

 

先に代表的な数値からお伝えすると、グラスウール16Kの熱伝導率は0.045W/m・K、高性能グラスウール16Kは0.038W/m・Kです。そして16Kや24Kの「K」は、グラスウールの密度(詰まり具合)を表す数字です。

 

グラスウールは、木造住宅で広く使われている定番の断熱材です。その一方で、ネット上では「グラスウールは最悪?」「カビる?」といった言葉も見かけます。

 

この記事では、グラスウールの熱伝導率と密度(16K・24K)の意味、高性能グラスウールとの違い、そして熱伝導率だけでは分からない「熱抵抗値」の考え方まで、実際に施工している工務店の目線で分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2026年9月に内容を加筆・更新しました。

 

グラスウールって何?ガラスを原料としたリサイクル断熱材

 

普段の生活ではあまり聞きなれないグラスウール。

 

グラス=グラス?ガラス?

 

ウール=羊毛・毛織物?

 

なんとなくイメージがつけられそうです。

 

ガラスの毛。そうです。グラスウールはガラスを原料とした断熱材です。

 

原料の80%以上が建築現場、家庭等から回収される資源ごみからなるリサイクルガラスが使用されています。また、製造時に出る端材や、施工時に出る端材に加えて、建物の改修や取り壊しなどで不要になった使用済みのものも再生処理して再利用できます。

 

グラスウールは繰り返し利用できて、環境保護やゴミの減量に役立つ優れた断熱材として、グリーン購入法(※)の特定調達品目に該当しています

 

(※国などによる物品購入時には環境に配慮した製品を購入すべきと定めた法律)

 

グラスウールの密度(16K・24K)とは?

 

グラスウールのカタログには「16K」「24K」といった表記が並んでいます。この「K」は、密度=1m³(1立方メートル)当たりの重量(kg/m³)を表しています。16Kなら1m³当たり約16kg、24Kなら1m³当たり約24kgのガラス繊維が詰まっている、という意味です。

 

密度=1m³当たりの重量という事は、○○Kの数字が大きい方が密度が高い。

 

という事は、断熱性能が高い???例えば同じ1m³の箱に16Kと24Kが詰まっているとしたら、24Kの方がぎっしり詰まっているのは想像できます。

 

では、同じ24Kでもその中身(繊維の太さ)が違えば断熱性能も変わりそうです。グラスウール断熱材は内部の空気室(空気の部屋)が多いほど断熱性能がよくなりますので、じゃあ細い繊維を使ってほしいとなるのが人間です。その繊維が細いのが、俗にいう高性能グラスウールです。

 

繊維が細かい方が断熱材内部の空気室が多いので、熱伝導率も小さくなり熱が伝わりにくい優秀な?材料と言えます。

 

グラスウールの熱伝導率一覧と高性能グラスウールとの違い

 

熱伝導率とは、熱の伝わりやすさを表す数値(単位: W/m・K)で、小さいほど熱を通しにくい=断熱性能が高いという意味になります。

 

代表的なグラスウールの熱伝導率と、120mmの柱の厚みいっぱいに施工した場合の熱抵抗値(詳しくは次の章で解説します)を表にまとめました。

 

種類 熱伝導率 熱抵抗値(120mm)
グラスウール16K 0.045 2.66
グラスウール24K 0.038 3.16
高性能グラスウール16K 0.038 3.16

 

※熱伝導率の単位はW/m・K、熱抵抗値の単位は㎡・K/W(120mm施工時の計算値)。24Kと高性能16Kの0.038は、環境省の断熱リフォーム支援事業に登録された製品のメーカー公表値です(2026年9月時点)。同じ○○Kでも製品によって数値は異なります。

 

ここで注目してほしいのが、通常品の24Kは、高性能グラスウール16Kと同じ熱伝導率0.038W/m・Kだという事です。「グラスウール 24K 最悪?」といった検索を見かける事がありますが、数値だけ見れば最悪どころか、高性能グラスウール16Kと肩を並べる優秀な断熱材と言えるのではないでしょうか。

 

高性能グラスウールとの違いは「繊維の細さ」

 

では、密度16Kの高性能グラスウールが、なぜ密度24Kの通常品と同じ熱伝導率を出せるのか。答えは繊維の細さです。通常のグラスウールの繊維径は7ミクロン程度、高性能グラスウールは4ミクロン程度とされています(硝子繊維協会公式サイトより・2026年9月時点)。

 

繊維が細いほど断熱材内部の空気室が増え、同じ密度でも熱伝導率が小さくなるためです。1m³当たりの重さは3分の2(16kg対24kg)なのに熱伝導率は同等。「高性能」の名前は伊達ではないですね。

 

熱伝導率だけではダメ!厚みで決まる「熱抵抗値」

 

密度が高く熱伝導率も小さい。それだけでいいのか?

 

ん~答えは ×です。

 

断熱材は熱を伝えない・伝えにくくするという目的で施工されると思います。(個人的な考えかも知れませんが)熱を伝えない・伝えにくくするには分厚い方がいいんじゃない?って思いません?それが熱抵抗値というやつです。熱抵抗値ってなんか難しい言葉ですが、

 

例えば(あり得ませんが、、、)分厚いダウンジャケット(仮に厚さ300mm)とペラペラなダウンジャケット(仮に厚さ100mm)を思い浮かべるとわかりやすいかも知れません。

 

≪分厚いダウンジャケット300mmの場合≫*写真は違います*^^)

 

熱伝導率が0.045W/m・Kの物として、熱抵抗値は0.300÷0.045= 6.66㎡・K/W

 

分厚いダウンジャケット

 

≪ペラペラなダウンジャケット100mmの場合≫*写真は違います* ^^)

 

熱伝導率が0.045W/m・Kの物として、熱抵抗値は0.100÷0.045= 2.22㎡・K/W

 

ペラペラなダウンジャケット

 

熱抵抗値は数字が大きい方が優れていますので、同じ熱伝導率なら分厚い300mmの方がより断熱性が高いといえます。

 

寒くありません!(穴が開いていなければ=気密性)

 

熱伝導率は小さい方が良い。熱抵抗値は大きい方が良い。って覚えられんです。。。(T_T)

 

熱抵抗値は大きい方が良い。って覚えられんです。。。(T_T)

 

家の壁を考えた場合(柱120mm)

 

例えば120mmの柱の厚みに、グラスウールと高性能グラスウールをそれぞれ施工した場合の熱抵抗値の違いは。。。

 

グラスウール断熱材16Kは熱伝導率が0.045W/m・Kですから、熱抵抗値は0.12÷0.045= 2.66㎡・K/W。

 

高性能グラスウール16Kは熱伝導率が0.038W/m・Kですから、熱抵抗値は0.12÷0.038= 3.16㎡・K/W。

 

という事で、同じ厚みなら高性能グラスウールの方が熱抵抗値が高く、断熱性能も高いという事になります。

 

熱抵抗値(断熱性能)だけで比較した場合

 

120mmの柱にグラスウール16K(熱伝導率0.045W/m・K)を施工すると、熱抵抗値は0.12÷0.045= 2.66㎡・K/W。

 

105mmの柱に高性能グラスウール16K(熱伝導率0.038W/m・K)を施工すると、熱抵抗値は0.105÷0.038= 2.76㎡・K/W。

 

という事になり、105mmの柱に高性能グラスウールを入れた方が断熱性能が良いことになります。柱が細くても、断熱材しだいで逆転が起きるわけです。

 

熱抵抗値の計算方法や、グラスウール以外の断熱材との比較例は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

断熱性能が良ければ良い家か?

 

というとそうではありません。

 

構造の強度や意匠なども大切です!断熱性能だけが良ければ良い家というわけではありませんので誤解の無いようにお願いします。

 

グラスウールのメリット・デメリット

 

ここで、グラスウールのメリット・デメリットを整理しておきます。

 

グラスウールのメリット5つ

 

・コストパフォーマンスが良い事。

 

・原料が不燃性であるため、耐火性能が高い事。

 

・流通量が多く、すぐに入手できる事。

 

・吸音材としても使用可能な事。

 

・軽い為、施工性(取り回し)が高い事。(施工精度は別!)

 

グラスウールのデメリット5つ

 

・断熱材の脱落が起きないよう施工に注意する必要がある事。

 

・吸湿しないような措置が必要な事。

 

・直接触るとかゆみなどを伴う事。

 

・気密施工には注意が必要な事。

 

・施工者による精度にバラツキが出てしまう事。

 

グラスウールの駄目な施工例

 

≪この写真駄目な施工例の一例≫

 

デメリット5つのうち4つは「施工」に関するものです。つまりグラスウールは、材料そのものより、施工の品質で性能が大きく変わる断熱材という事です。駄目な施工の実例は、こちらの記事でも紹介しています。

 

グラスウールはカビる?最悪と言われる理由

 

グラスウールはガラスで出来ているのでカビ菌の「養分」がないのでかびません。

 

カビの発生条件は 1、温度 2、水分 3、空気 4、養分 です。木材が腐る腐朽菌の発生条件も同じだから水中の木材は腐りません。

 

グラスウールがかびている様に見えるネット上の写真等は、グラスウール周りの「ほこり」がかびているからです。グラスウールにカビたのではなく、ほこりがカビているのです。

 

グラスウール周りが結露してカビるのは、それは施工と設計が悪いんです。壁内の水分は外壁側の合板で逃がします。壁内で空気の移動はほぼありません。

 

グラスウールと内部結露の関係については、こちらの記事で詳しく書いています。

 

グラスウール以外の断熱材の種類

 

断熱材はグラスウールだけではありません。色んな種類があり、長所短所は様々です。

 

繊維系の断熱材

 

・グラスウール

 

極細のガラス繊維でできています。安価な部類とされている上に、防音効果もあります。

 

・セルローズファイバー

 

綿や新聞紙、段ボールが原料となっているセルローズファイバー。ホウ酸や硫酸アンモニウムを配合することで、難燃性や防虫効果を持たせてあります。コストとしては比較的高価な部類に入るのかな?施工に少し手間がかかりますが、エコの観点から希望されるお客さまが増えている断熱材です。グラスウールと比較して調湿性に優れているという見方もあって、家の結露が気になる方には候補の一つに加えてみては?

 

セルローズファイバーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

・インシュレーションボード

 

木材加工場から出る端材などを木材チップに加工し、ボード状に成形したものです。エコの観点からや、多孔質という特徴による調湿性や消臭効果などから人気の高い断熱材と言われています。

 

・羊毛断熱材

 

羊毛を使用した断熱材です。湿度を一定に保つ調湿性に優れていることから、年間を通して結露が気になるお施主さまからの関心が高まっている断熱材のひとつです。

 

・ロックウール

 

高炉スラグ(製鉄の過程で出る副産物)や玄武岩などの鉱物を高温で溶かし、繊維状に加工した人造鉱物繊維です。名前の響きからアスベスト(石綿)と混同される事がありますが、アスベストとはまったくの別物で、アスベストの代替材料として広く使用されています。耐火性・吸音性に優れる点は、グラスウールに近い位置づけです。

 

発泡プラスチック系の断熱材

 

・硬質ウレタンフォーム

 

プラスチック内部に熱を伝えにくいガスを泡状に抱き込ませることで、外気温の影響を室内に与えないという特徴があります。ボード状になっている製品もあり、比較的歴史のある断熱材とされています。

 

・ビーズ法ポリスチレンフォーム

 

「EPS」とも呼ばれます。原材料となるビーズ状のポリスチレンを発泡させ、金型で成形します。素材の持つ特徴として、水に強い・軽いという面を持ちます。

 

・フェノールフォーム

 

1940年代には寒冷地の欧州で生産され始めた種類の断熱材。難燃性・防火性・耐薬品性などに優れ、不燃・準不燃材料の認定を受けている商品も多いのが一番の特徴です。近年では壁に使用する釘やビスが錆びないようpH値を調整した製品もあります。とか言われても よくわかりませんよね?

 

グラスウールに関するよくある質問

 

最後に、グラスウールについてよくいただく質問にお答えします。

 

Q.グラスウールの熱伝導率はどのくらいですか?

A.代表的な値は、グラスウール16Kで0.045W/m・K、高性能グラスウール16Kで0.038W/m・Kです。熱伝導率は数値が小さいほど熱を通しにくい断熱材です。同じグラスウールでも密度や繊維の細さによって変わり、正確な値は製品ごとにメーカーが公表していますので、カタログでご確認ください。

 

Q.グラスウールの16Kと24Kはどちらがいいですか?

A.密度が高い24Kの方が熱伝導率は小さくなりますが、どちらが良いかは厚みとコストのバランスで決めるのが現実的です。断熱性能は「熱伝導率×厚み」で決まる熱抵抗値で比較するのが正解で、16Kでも厚みをしっかり確保すれば24Kに負けない性能になります。

 

Q.グラスウールはカビる・最悪というのは本当ですか?

A.グラスウール自体はガラスなので、かびません。ネット上でかびて見える写真の多くは、グラスウール周りのほこりがかびたものです。問題が起きるのは施工と設計が悪い場合で、材料が最悪なのではなく、施工が悪かったというケースがほとんどではないでしょうか。

 

Q.高性能グラスウールと普通のグラスウールの違いは何ですか?

A.繊維の細さが違います。通常品の繊維径が7ミクロン程度なのに対し、高性能グラスウールは4ミクロン程度。繊維が細いほど内部の空気室が増えて熱伝導率が小さくなるため、同じ厚みならより高い断熱性能が期待できます。

 

まとめ:グラスウールは熱伝導率×厚みで選ぼう

 

グラスウールの熱伝導率と密度についてのポイントを整理します。

 

・「K」は密度=1m³(1立方メートル)当たりの重量(kg)を表し、数字が大きいほど高密度

 

・代表的な熱伝導率は、グラスウール16Kが0.045W/m・K、24Kと高性能グラスウール16Kが0.038W/m・K

 

・高性能グラスウールとの違いは繊維の細さ(内部の空気室の多さ)

 

・断熱性能は熱伝導率だけでなく、厚みまで含めた熱抵抗値で比較する

 

・グラスウール自体はかびない。カビや性能低下の多くは施工と設計の問題

 

グラスウールを検討するときに一番お伝えしたいのは、熱伝導率だけで判断せず、「熱伝導率×厚み」=熱抵抗値で比較する事です。それが、10年後・20年後も暖かく暮らせる、後悔しない断熱材選びの第一歩につながります。

 

正直どれもこれも一長一短で、パーフェクトなものはこの世に存在しません。すべての建物・すべてのお客様に絶対グラスウールが良いとは言い切れないですが、今の私共が総合的にまず提案するのはグラスウールなんです。その理由は、それ以外の断熱材を使わない理由は、ここにはあまり書けません。より詳しくお知りになりたい方は。。。

 

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そして、断熱材の話は数字だけではなかなか実感できません。私共の建てる家は、壁に高性能グラスウールを使っています。その暖かさは、愛知県小牧市のモデルハウスでぜひ体感してみてください。

 

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